B.C287年　マケドニア　ミエザ

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　　　　　　　　　　　　 　 　 〈 ＼{　　　　　　　　　,ｨ=≠ ¨¨¨` 　　 ::」　　　　　　/　　　　　　　ここだ
　　　　　　　　　　　　　　　　∨ ヽ ≠＝=ミ　　 / 　r_巧≧　　　 　 ＼ `ｰ===彡ヘ
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 〉､ }　ィ_巧≧x}　 .:　　　　　　　　　　 　 }　　　　　厂
　　　　　　　　　　　　　　　 　 ＼ﾉ 　 　 ノ / 　:　{　　　　　　　 　 　 /　/　　　ﾉ　　　　　　そうだ　ここだ！
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 〈　　　 　 /　　: 　ヽ　　　　∪　　　. :}　 }⌒ヽく
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ∧　　 　 {　,　 r ､　}::.　　　　　　. : :}　 }て　}　)、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧　　 ／` ー ー＜:::: . 　　　. : : : }　 }　}' {　　〉
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ∧　 ′ /　ｉ　i　　　｀ヽ:: .　　: : : }　 }_ノ ﾉ ／　　　　　　とうとう帰って来た！
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾊ { { /从从从从 } } }::: }　　 : :/　八彡く
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 } }　 　　こ二二ヽ　 　 /　　 :ノ 　 　 ゝ〔
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　　ﾑ人＿__ ｨ　 　｀ーーー ､ xく　､　　／ 　 ヽ
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 イ　/ / / {i }　、ヽ ＼ ＼ ヽ　＼＼」　 彡　　　　　　　　わしは　ここへ！
　　　　　　　　　　　　　　　　　　r ＼ { /　{　{ ハ } 　}　 }i　 }　} 　 ／ Υ
　　　　　　　　　　　　　　　＿厂　　 ヽ{ 　 } ｉ{′/　 / 　ﾘ　/　ﾘイ　 　 }
　　　　　　 　 　 　 　 　 r┘　　　　　　)人} 八　{　/ 　 /／. :´　　 　 /＼　　　　　　　　　　　この場所まで！！
　　　　 　 　 　 　 -=ﾆ　{　　　　　　　　　　　　＼/　x≦- ､　　　　　/　 :/〉、
　　　　　 -=ﾆ　　　　　　{　　　　 　 　 　 　 　 　 }／　　 　 ＼　 　 .′ :// /`ー- ､
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　　　　　　　　　　　　　　　　トラキア王にしてマケドニア王　リュシマコス

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　　　　　　　 　　`辷__ ^^^`　　　／　xく　 ﾑｲ: : : : }　 ヽ　　　　　　　　　　　　若かった………　あの頃は
　　　　　　　　　　　}ｰ- ､ __ .， ´　xく 　.， ´: : ＿厂　 　 }
　　　　　　　 　 　 〈　　　　　　 ／ .， ´: : : : r┘　　　　 八
　　　　　　　　　 　 } 　 　 　 ／／.: : : :. :.厂　　 　 　 　 　 }≧x
　　　 　 　 　 　 　 从从斗く　{: : : : : : r┘　　　　　　　 　 {ニニ＼　　　　　　「あの人」も　　　わしらも　　　みんな
　　　　　　　　　厂　∧＿: :/: :.ｰ┐ 厂　 　 　 　 　 　 　 ノニニニ≧= ､
　 　 　 　 　 厂　 　 　 ／ {　/￣ r┘　　 　 　 　 ｧ^⌒ ´ニ≫ ´ニニニﾑ
　　　　　 　∧　　　　 〈 : : ∨: :厂　　　 　　ｧ^⌒ニニﾆ／ニニニニニニﾆ
　 　 　 　 /ﾆ乂　　　 ∧／: :r┘　　 ｧ^⌒ニニニﾆﾆ／ニニニニニニニﾆ}
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　　　 　 ′ﾆﾆﾆﾆ:乂 /: :/　xくニニニニニニ{ﾆ〃ニニニニニニニニニ /
　　　　 {ﾆ/ニ ／′:/: : {xくニニニニニニニ ﾏ {ニニニニニニニニニ /　　　　　　若…かった……
　　　　 {,/ﾆ／ /: : :′ /ﾆﾆ＼ﾆﾆ／>ニニニﾆⅥニニニニニニニニﾆ.′
　　　　 ″/ニ/: : : : :./ニニニ＼／ニニニニニi|ニニニニニニニニ/
　　　　{{ /ニ ′ :′ ′ニニニニヽ ニニニニニ|ニニニニニニニニ}
　　　 /|/ﾆﾆ{: : :.{: : {ニニニニニﾆﾆ丶ニニニニ|ニニニニニニニニ}
　　 ,/=|ニﾆ:{: : :.{: : {ニニニニニニニ ＼ニニニ|ニニニニニニニニ}

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　 　 　 　 　 ／￣￣　丶
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.　 /　l _／l{　　　　　　　 }ｌ ＼　　　∧
　 l 　 ＼　l{　　　　　　　 }l　- ＼／　l
　∧　 　 )八丶.. ＿　　ノﾉ　r　　　　ﾉ　　　　　　　　　　　はい　皆様　久々にこんばんわ
. 　 l≧‐　ノ　-二二二 "　八　　 ／ﾉ
　　 ＼￣ く しﾉ､　r‐　 ノ 、　￣ ≦　　　　　　　　　　　 　忘れたころにハンティング
　　　 ﾉヽ＿)　 ノ 八 ､(　ノ 人　/ﾉ,
　 ―八､＿／ﾉ　l |　 ( ＼＿　v/ 7、　　　　　　　　　　　　空気も読まず　読書的な小咄で読者投稿でございます
　　＼ゞ ｰ‐ "_　ﾉ　、_　ー‐　｀ ツ.....＼
　　　 )≧l ￣　（- -)､　￣　　ﾉ............}...l
　　／........＼　 rwww､ヽ　 ／............ノl..ﾉ　　　　　　　　　　　今回はまともな投稿ですよ
.　 l....∧..........ヽ ー―　 ) ∧......∧(
　　＼ ∧..∧...l　 ニ　　∧ !.../　 ))
　　　　　l/　レ 、＿_ _∧　ﾚ
　　　　　　　　　 ￣￣

.

読書的な小咄315：　NHKスペシャル　文明への道①　アレクサンドロス～世界帝国への道～
　　　　　　　　　　　　　著：安彦良和　協力：森谷公俊　NHK出版
ttps://www.nhk-book.co.jp/detail/000000054212003.html


　　　　　　　　　　　-─-
　　　　　　　　／　　　　 　｀ヽ
　　　　　　--{　}V.　　　 　 　 }
　　　　 ./　　　ﾉiﾊ.　　　　　 厶ｬ 　　　　　　　　本日の紹介は「アレクサンドロス～世界帝国への道～」です
　　　　人__　 (ﾑｲ ≧=ｰ　イ/／
　　＿{:i:i:i:i{　　　 　 寸　／ハ
　　寸::..寸{　　　　　 ﾉ (　　　|
　　人Vﾑ　 ＞ｰ匕ﾌ　＼TﾆY
　 乂:i:i＞‐　　　　 ／ 一'V/ｰ:.､
　　ﾉ:i:i:i:i:i:i:八＼　　￣￣￣∨:iﾊ
　　才:艾:i:i:从　　 ー───∨人

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿
　　　　　　　　　　　　　　　　ﾊｒチ┘⌒＞，_
　　　　　　　　　　　　　　　ひし二 ＜⌒二と　ノｚ＿
　　　　　　　　　　　＿こ　Ｊ:::::ハr∠=z　三ﾍ　　　＜＿
　　　　　　　　　　＞　　　（Ｊ「＿　 ＿r＞〒く/ ⌒　 ＜＿
　　　　　　　　　＞　ｒ ー 　己fｆｪｎ ﾁヰケﾖUﾊ　　　　　　＜
　　　　　　　　∠　　　　　　 ﾑr　LL!__,）ミハ!　＿　　　　 ゝ- ､
　　　　　　　､__こ⌒　　　　　ハﾆ亢ｒｔ少^/ノ　　　`　⌒ゝ＞　 l　　　　　　　　　　　タイトルの通り　本の内容自体は
　　　　　　　　イ　　　　　‐、厂└冖チ’/　　　'´　　　　 了　　|
　　　　　　／∠　　　　　　Yミへヽノ⌒二ﾉ　　　　　　　トｊ　　　｀ヽ､　　　　　　　　　かのアレクサンドロス3世の生涯を
　　　　 ／　 ＞　　　　　　 {　　{（　）ー /　　　　　　　ヒ⌒`ゝ､　　　＼
　　　　|　　　　厶ﾉ　　　　　ｊニニニニイノ　　　ﾄ､N＾＿＿＿ﾉ＾ヽ　　　',　　　　　　全一巻でやや駆け足ながら描き上げた
　　　　|　　　　　　｛ﾉ　　　h::::::〈_ 〉､:::::::ハﾘ　,ｲハ　　　　　 :::::　　 }:::　 }
　　　　|　　　　／　　 ハ　 |y〒::::〒` ＝r＝チﾚ ﾍ　　　rー'　 ::::　ﾊ::　l
　　　　　　　 /　　　　ハハ__《`ｌ「　》＿＿し＜::弋_入 ﾒ　　　　　}: ヽ!　{　　　　　　「アレクサンドロス一代記」となっています
　　　　 l　　/　　　／/　ハ》:::::|||:::::::::::::（＿::ノ　 ',:::::::ス　　　　　l　　`ヽヽ
　　　　 ）　/　　　/ /　　ｌ:::ﾄ:::::ﾉへ::::::::::／く__ﾉ　 ｌ::::/　 `丶､＿ﾉ／＿ｊｘ Lヽ
　　　 r' |　　　　/ /　　 ｌ:::::ｌ＞-ｒ-‐::‐＜＿ノぅ　ﾉ:ﾉ　　　　/　く/ト’　　＿　1＼
　　　 V }　　　/ :/ 　　 l::::{L＿}ｌ{:::::::::::::ﾉ＞う__ノく　　　　 l　ｒイ　 ／,　-　V
　　　　V/　　/ /　　　 l:::::ノ:＜＾＞‐ イ＾う⌒ ﾉ_　入　 　　V　 ／／‐　￢V
　　 　/　　　　/　　　　l::::::（　 |l|　　　 V　　ノ　　　　ｌ　　　ヽ /／::::∩ｒうリ　　　　　　ストーリー自体はNHKに加え
　　 / }　　　　　　　　　ハへ　山_ イ ^L-'´　ｌ　,､　- ﾍ　　　 V::::::::U:::しｲ/
　 /　　　　　　　　　　|xく　　|　　　|!　　|　, イ 　　　　　　　 　 ｌ::::（､:::::0:::l　　　　　　古代ギリシャ・マケドニア研究の
　/　　　　　　　　　　 |　　　く＿＿レイ　　　　　　　　　　　　　|::::::::>.7::::h
丿　　　　　　　　　　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉし （　（○!　　　　　　帝京大学の森谷公俊助教授が協力しているので
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　イー―､－　ス
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉーﾚ､＿二,､ｒ'　　　　　奇をてらうこともない　正道派の一冊です
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　L`i　ﾉ（ }＾( ｌ|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　L＿ノ＿∠'

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　　　　　 ,___／______
　　　　　|.／ '-,,,,,,　＼
　　　 ,,／,,'_　　　 ＼ ＼
　　　.l i∠_-’,,,,,,__,,,,＞.,l
　　 └t‐┐-.lｭ‐‐‐'''''´|　　　　　　　　　　　　しかし著者に「機動戦士ガンダム」で知られる安彦良和氏が
.　　　l´｀j´　/ｭ　　　　 |
.　　　|　l　 .iｭ　　　　　 |　　　　　　　　　　　　作画を担当しているのでここのアレクサンドロスは
.　　 l"j,,|___i==----、　|
　　　　゛l.. |　／"""ﾞ＼|
　　　,-┘-／-------`　機動戦士
　　/---／　　　　　___ 　　___ ___　___　___　_______　　 _____　　_____　____
　　　　　　　　　　/゛ 　｀ヽ.|　||　 | |　ﾞi |　| |　 _　`i　 |　　|　 .|　　| |　 .|
　　　　　　　　　　|　 lﾞl,,__| |　||　 | |　 ﾞi|　| |　 ||　 |　|　i　.|　 |　 . ||　　|
　　　　　　　　　　|　 |[''''''l |　||　 | |　　　 | |　 ||　 | .|　|_|　|　|　|l　 .|l　|
　　　　　　　　　　|　 l_|　.| |　|j　 | |　|ﾞl　 | |　 |j　 | |　 __　 | .|　||　 ||　|
　　　　　　　　　　＼_,.ﾍ,,,l .＼__,ノ |__| ﾞl__.| |,,,,,,,,,,ノ |___|　|___| |__|.|__| |__|

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　{;:;:;:;:;:;:;:;:;:从仆 ＼_ﾙ　｛;:;:;:;(,´　　ん´　/／＿　ヽ;:;:;:;:;:;:;:;:}'
　ﾍ;:;:;:;:;:;:;:ﾔ　ﾚ__＿　　　　＼ヽ,.　 　 　 ／/￣　ﾉノ）;:;:;:;:;:〈　　　　　　　　　　　　どう見てもコイツです
　ｵ;:;:;:;:;:;:;､!　　￣＼＼,,_　,,　ﾚ'　/　,,／／_,,〃　　 ）;;へ;て
　 ＾ｶ⌒ヽｷ 　､/´で叨ﾍ＾､　　　　　/で叨 〉　　U ｷ/　　}
　　 {　y^Y{ 　　＼＿_,,/　｀　　　　　｀ー-‐´,,　　　 }Y＾y/
　　 ヽ　　{{,　 ,,〃 　　　　　　　　　　　　　///　　 }}/ /
　　　 ヽ　　i, 　 　　　　　　/;|　　　　　　　　〃 　,i'　 /
　　　 　ヽ､. i, 　 　　　　　く;;;L _ 　 　 　 　 　　　,i' ／
　　　　　　};:;:i, 　　　　　　　　　　　　　　　　　　,i;;;}
　　　　　　 };:;:ｉ,　　　　　　ｒ;;:ｰ-‐―､､　　　　　/;:;:}
　　　　　　　~{;:ﾞi､ 　　　　 !ﾍ､　　　ﾉﾉ　　　 ／ |
　 　 　 　 　　　| ＼ 　　　 ゝ二ﾆﾆソ 　　 ／　｜
　 　 　 　 　　　|　　＼　　　　⌒　　　　／ 　　｜

　　マケドニア王にしてコリントス同盟の覇者、ファラオ、
　　　ペルシャを制したダレイオス王の後継者
　　　　　　東西世界をまとめあげた大英雄

　　　　　　　　　アレクサンドロス3世

　　　　　　　　　／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ー‐ｧ
　　　　　　　　/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ￣｀ヽ
.　　　　　 人ノ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼
　　　　　 {: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼}
.　　　人ノ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼
　　　{: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :＼
　　　{: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ∧⌒ヽ　　特筆すべきは
　　　{: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ∧
.　　　〉: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : / : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : }　　　　安彦先生的解釈の「ダメな男」
　　　{: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : {: : : : : :/: : / : : : : : : i : : : : : : : : : : : : : : 人}
.　　　〉: : : : : : : : : : : : : : : : : : :人 : : ／{: :/＼: : : : : :ハ: : : : { : : : : : : : : {　i}
　　　{: : : : : : : : : : : : : : : ｒ‐ｨ⌒i__ヽ( 　 {/　　 ＼: :ノ　　): : ノヽ: : : : : : :ハ　　　　　アレクサンドロスの存在と
　　　∨: : : : : : : : : : : :／　/ 　 } 　 ＼＿＿ノ〉　´＿__,,..イ⌒　}: : :i: : : 乂{
　　　 {: : : : : : : : : : ／/　 .′　'_r‐､＿_￣￣　　 ｀ー 茫:ﾃ‐< 厶イ : : : }　｀
　　　　ヽ: : : : : : :イ　 　 /　　// 　 }¨¨´''´　 　 /　　 ｀ｰ'' ノ 　/: : : ﾉ:ノ
　　　　　}: : : : : : {　j　　{　　 ﾚ′ ./　　　　　　 {　　 ｀ー ´　　′: :/´
　　　　　∨ : : : : } /　　j 　　i　　 ′　　　　　　 、　　｀"´　　′: : )
　　　　　　ヽ: : : :′ 　 /　　 j　　 }　　　　　　　　）　　　　　/: : ／
　　　　　＿_j : : { i　　 i　 　 ′ 　{　　　　　 ＜ノ　　　　　 ハ⌒
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　　　　　　　　 　 　 　 ヽ　　　　　　　　｀　　 /　　 　 　 　 　 } ﾉ
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　　　　　 　 　 　 　 ／⌒　｀ ｰ--　　〈　　　 〉 　 　 　 　 ／　　 ｰ-｀ ｰｧ
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.　　　　　　 　 　 ∧ 　 　 :､　へ､　|　　 　 　 /＼ 　 　 }｀¨　　　 　 /
　　　　　　　　　 　 :,　　　xﾍ{ｲアＴﾐヽ　　　 /-==ヘ　 ﾊ　 　 ／ ／
　　　　　　　　　　　 ',　/ハ　 弋ｿ　　＼ 　/ ´ Ｊｿ}｀V　}　ｘﾍ ＜　　　　　　　　　アレクサンドロスの部下にして友人
　　　　 　 　 　 　 　 ∨ヽ :,　　　　　　　｀　　　ゝ '　　 /イ } ﾉ ／
　　　　　　　　　　　　　　 ゝ　　　　　〈!　　　　　　 　 /_ノ／／
　　　　　　 　 　 　 　 　 ｛ 八　　　　　　　　　　　　 /ｰ '＜　　　　　　　　　　　　　　リュシマコスの存在です
　　　　　　　　　　　 　 ｰ{ ヽ　＼　　 ⌒ ヽ　　 　 ∠_-‐ ´ ＼
　　　　　　　　＿＿ ／　　　＼　＼　　　　 _.. イハ　 |ヽ　 　 ヽ
　　 　 　 ／´ 　 ￣￣｀　 　 　 ヽ　 ＼ｰ＜＿ノ｛　l　 | l|　　 　 }　　　　　　　　この物語はリュシマコスの回想劇として進められます
　　　 ／　　　　　　　　　　　　 　 :,　　 V//////V　 .| l|　　 　 ﾊ_＼
　　 /　　　　　＿_　　　　　　　 　 ヽ　　∨/////,|　 / j|　　　/　}=ヵト―
　　｛　 　 ／´　＼ ｀ヽ、　　　　 　 ハ 　 V/////ﾊ ｛　ｌl　　 /　／　||

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　　 /　　　　　　　　　　　ヽ　　　ヽ、　　　 ヽ
　　 lｲ　　　　　　 /　　 ／Jヽ　　/u｀ヽ　　 人
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　　lｲ　　　{/'ヽ!≧ｰ_-く{　　　 ,三/ f:r_jヽ ヽｰ' !
　　 {　　 ヽヽ｀ﾆ! {｡O:} }ﾆヽ　 {､､,　 ヽ-ﾟ'　/-l} ヽ
　　　ヽ　､ 了　'ゝ,二 ノ三}　　｀　　 ￣ 三=､lj ノ　 l/⌒ヽ　　　失策と後悔にまみれた男として描写されます
　　　ノ! ﾄv｜　ﾆ‐´ 　 三rｰ　　　　　　　　 ｀　{　　 !ノヽ
　　　　l ﾊヽ|　´　{!　　三{ ___　　　　　　　　 l!　ﾘ　/ ） /
　　　　 ヽﾄ }!　　 !j　　　Vﾊ　ﾍヽ　　　　　　{j ノ_ノ/- '　/
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-―_ ´　　　jﾊ　　　　　 i´,　-－｀ヽl　　　　　　（_ ／
´--ｧ-! 　 　 ｰヽ　　　　 ｰ　´￣￣　　　 /,､｀ーヽ- '-‐ ´
　/　　|　　　 　 /＼　　　 ｰ 三ヽ　　　　|　 ヽ

.

　　　　　　　　　　　　 ,.. r ｧ,r ' " ' ‐-,-,,... ､,,
　　　　　　　　 ,, -'ノ´ 　　　　　　　´ 　 　 　 ｀ヽ、
　　　　　　　／　´　　　　　　　　　　　　　　　 ｀~' ‐-､_
.　　 　 　,. /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　' ､ ヽ
　　　 　/!ﾉ　　　　　　　　　　　 　　、　　、　　　　　　｀ヽ、
　　 　 l　　　　　　 　　 　 　 　ｲ　　λ 　 ヽ　　ヽ　　　　 ヽ　　　　　　　　　　　女の煽りに乗ってペルセポリスの宮殿を焼き
.　　　 |　　　　　　　　　 l 　　（ヽ、 ヽ､ヽ　 l｀'） .人　　　､　|
. 　 　ﾄ、　　　　　　 ,　　lヽ､,__ヽ　｀"´　ﾉノ '´'ｨ'‐､｝ i　 　!ﾉ
　　　l　　　　　　　　ヾ ＞=‐-､,,__,..ノﾉ　 　= ,.ﾆ=､ﾉノ　　　!　　　　　　　　　　　疑心暗鬼に陥って譜代の忠臣　パルメニオンを粛清し
.　　　ヽ　　 　　 　 　/　_ｨび,l￣ヾ 　 　 　 が;i 　　レ〃 iﾉ
.　　　i´ｨ　　　　　　// 　｀~ノ　 ,,.　　　　 ; ヾ'r'..　 　｛　lﾉ´
.　 　 '´|　　　 ,,...、 ´l ι , , ￣ 　 　 　 　ヽ　　"=　 l./　　　　　　　　　　　　　酒宴の席での諍いで猛将クレイトスを殺し
　　　　 !.　　 i　ヾl　 ~ヽ. " 　 　 　 　 　　" ヾ.　　 　| !　　
　　 　　ヽ、.　! ヽ !､. i''　　　 　 　 　 　 　　,;." 　 　 ﾄ'　　
　　　　　　1　ヽ、ｰ'l. ヽ　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　部下にペルシャ風の跪拝礼を要求して拒否されてみたり
　　　　　　ヽ、,　ヽ､.ﾉ｀　　　　　 　'"´　"' 　　 　　/
　 　 　　 　　　ヽ ヾ ｛.　 　 　 　　 　　- 　 　 　／
　　　　　 　 　　｀ ､..,,_ﾉ　　　　 　 　 　　 　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　その場の勢いで多くのミスを犯し
　　　　　　　　　　 ,,....l,,...... --- ､,ー―;;;;;tイヽ
　　　　　　　　　　 |　 　 　 　　　lﾆ二ｷ'f´ﾆl　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　そのたびにひどくふさぎこむのです
　　　　　　　　　　 |　　　　　　　 |　 　 !. ! !. |. |

.

　　　　　　　　　　 　 　＿＿ノ　　 の　な　絶　：　負
　　　　　 　 ィﾆ¨￣￣￣≧x_　　　か　ど　対　：　け
　　　　 ,／　　　　　　　　 ´⌒＞､　：　に　に　.：　ん
　　　 /}　　　　　　　　　　　 　 ＼) !!　.負　キ　：　ぞ
.　　 〃　　　　　　　　人　　 　 　 ＼　 け　サ　：
. 　 ム　　　　　从＼( 　 ＼j　/!　　}ﾉ　る　マ　.：
　 　 〉 　 　 　./ ⌒≧zx＿ )/人∧ﾊ　 も　ら
　　/ィ　 ハ/l〈.　 乂ソ¨￣/ｨ勿/　∨　 　 　 　 　 　 　 /
　　　{　 {(9l/ハ　｀　　　　{弋ｿ′}ノ　　　　　　　 　 　 /
　　 八　乂V ,/　　　　　 ノ　 .|／ )　　　　　　　　　/V
　　　 从＿彡　　　(二ﾆ=-　 ﾉ ／}／}　／⌒V⌒V
　　　　厂|　　＼　 　 　 　 ／　　/　/／　　 /　　　　　　　　　　　　もちろん英雄にふさわしく王自ら武器を持って敵陣に斬り込み
　 ＿_/￣≧z_ 　 ー 　-イ
　　　ヽ　　　　￣¨7＿_{-､
　 　 　 ＼　　　 ﾟ///l「//j　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　カリスマ性にあふれた演説で兵を奮い立たせ
　＼　　　 ＼　 ////|{///＼
　//＼　　　 ｀ム///||//l　　＼
　////＼　　　 　￣ ||i 　 　 ＿≧z_　　　　　　　　　　　　　　　　　　数倍の敵兵を圧倒的なまでに蹂躙し
　＼////＼　　 　　 |||　　 ///|//∧
..＼ ＼////＼　　　 |||　 .////|///l|
　/l＼{ 厂／⌒YL_　|||　///∧|///l|　　　　　　　　　　　　　　　　　捕虜には慈悲を示すかっこいいシーンは多くあるのですが
. /////　{ｰ-j　:!　|｀i-､//// /l|///l|
. /∧/　　｀¨　./ ./　! .|///∨/{///j|
. ∧/!　　　　　　 　 　 |//////|///ﾊ　　　　　　　　　　　　　　　　　けっして人外の力を持った超人ではなく
//∧!　　　　　　　　　 //////l|///l∧
///ハ　　　　　　　 ／!//////{////l∧
////∧　 　　　 .／/|||/////V/////_∧　　　　　　　　　　　　　　　あくまでも一人の青年でしかないというのが
/////∧ _＿彡´///|||////∨///////ﾊ
////／///／/////l|||////_{////////∧
_/／///／///////.'|||////ハ////////∧　　　　　　　　　　　　　安彦良和式アレクサンドロスです
/厂二二二二二二}}二二二二!////////ハ
/＿＿＿＿_z≦¨￣¨二≧x＿j|/////////∧

.

　　　　　　　　　 /: : : : :／: : : : : : : ／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :＼
　　　　　　　　　,': : : : /: : : : : : : ／: : : : : :ｬ: : : : : : : : : : : : : ｬ｡_: : ＼
　　　　　　　　　;: : : : :;: : : : : : /: : : : : :／: : : : : : : : : : : : : : : : : :＼￣
　　　　　　　　　',: : : :;: : : : : : /‐_: : :／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ＞｡,＿　　　　　一方でもう一人の主人公リュシマコスは
　　　　　　　　　 .':,: : ',: : : : :K: : :|￣￣Z: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :/
　　　　　　　　 ,｡s/: : : : : :／ ,': /　　　　 ＼: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :｡ｬ'´
　　　　　　　 /: : :;: : :/｀¨´　 ,／ ,ｨﾆ=-　　　ゝ: : : : : : : : : : : : : : ｡ｬ'´＞｡,　　　　　　常にアレクサンドロスと共に戦い続ける友人ではありますが
　　　　　　　 |: : ,へ: :|　　　 ´,ィ㌢,｡ ｨ　　　　 |: : : : : : : : : : : ＜: : : : : : : : : フ
　　　　　　　 |／　 ｛㍉､　　 '´ /fしﾘ/　　　　 L｡ｬ'´ ヽ: : : : : : : : : : : : : : : :/　　　　「もう一人のアレクサンドロス」ことヘファイスティオンほど近くもなく
　　　　　　　　　　　 ', fﾘ）　　 ﾞ''' ￣　　　　　　　（ヽ　; |: : : : : : : : : : : : :／
　　　　　　　　　　　 .|　/　　　　　　　　　 ／　　 .）/ //: : : : : : : : : :-=ﾆ　　　　　　それでいて遠すぎることもない絶妙な立ち位置にいます
　　　　　　　　　 　 　|く　　　　　　　　　　|::　　 ∠ ／: : : : : : : : : : : ／
　　　　　　　　　　　　', 　,ｨ: :‐‐ s｡,　　　　　　　l‐　　',: : : : : : : : : :く
　　　　　　　　　　　　 ', |ｨ───‐ヽ　　　　　 ,'　　　':.,: : : : :｡ｬ'´￣
　　　　　　　　　　　　　',　└　　　　　　　　　ノ＿＿＿|＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　 ',__ｨﾎ____　,｡sﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ|
　　　　　　　　　　　　　 /: : : ,｡sﾆ＞''´:.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:|
　　　　　　　　　　　　　 ヽ: : ﾆ',:.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:|
　　　　　　　　　　　　　　 ヽノﾆ',:.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.::,'

.

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/(
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 _ノ :: L
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 )V-_l: :: : :: : ::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ,': : ::ﾞｉ: : :: : :: : ::fヽ
　　　　　　　　　　　　　 　 　 ﾙ :: : ::＼ : :: : ::ﾏ:: : ::ﾌ
　　　　　　　　　　　　　　　 　 ﾝ: :: : :: : :: : :: : :: : ::j　　　　　　　　　　　周りの人間がアレクサンドロスの熱に浮かされても
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ¨イ-: :: : :: : :: : :: : ::ﾑ
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 (八 : :: : :: : :: : ::ﾑ
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 八 〉_:_::__:_::___〈　　　　　　　　　　　　　どこか遠くから王を見つめ　
　　　　　　　　　　　 　 　 　　／￣　　　　　. . : : :＼
　　　　　　　　　　 　 　 ___／ 　　　　　　　. . . . : : :　l
　　　　　　　　 　 ,｡s≦ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ~^''=--＿＿＿丿　　　　　　　　　　王のすぐ近くにいながら王との距離を感じさせる人物です
　　　　　　　　　ﾑﾆﾆﾆﾞｉﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＼
　　　　　　　 　 lニﾆﾆﾆﾞｉニﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆｉ
　　　　　　　　 _lﾆﾆﾆﾆﾆﾞｉﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆｉ
　　　　　 　 　 |ﾆﾆﾆﾆニ,'ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ|　
　　　　　　 　 ,'ﾆﾆﾆﾆニ,'ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ|
　　　　　　___,'ニﾆﾆﾆﾆ,'ニﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ|
　　　　　 ,'ヒ,'ニﾆﾆﾆﾆ,'ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆニ|　　
　　　　　lﾋ,'ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ|ニﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ|
　　　　　 |ニﾆﾆﾆﾆッﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ|
　　　　　 ﾞｉﾆﾆﾆﾆッ|ニﾆﾆﾆﾆﾆ}ニﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ{ﾆl　　　　　　　
　　　　　　￣￣　　|ニﾆﾆﾆﾆﾆ}ニﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ{ﾆ{」

.

　　　　　　　　　{　 　 　 ＼　　}　 　ﾉ }
　　　　　　　　rﾍ　　 　ミ ｰ ､ノイ 幺ｲ
　　　　　　　 _{ 　 　 ／　　　　　　 ﾐ/ 7
　　　　 　 　 ＼｀ヽ f　ｰ=ミ } /-=‐ } /
　　　　　　　 　 `ﾊ} }　<苡 　 { 苡>}ﾊ　　　　　　　　　　　　　それでも彼は常に王と共にありました
　　　 　 　 　 　 {く} } 　／ 　 }＼ 　ﾘi}
　　　　　　　　　 ゝ} }　　, -｀‐´､　〃'　　　　　　　　　　　　　 ネアルコスのように長期に渡り別行動をとったわけでもなく
　 　 　 　 　 　 小ﾑﾍ、ムィへｰﾐ.从〉､
　　　　　 　 ／　{　､＼ ーzへ､イ／ / ㍉、　　　　　　　　　　ヘファイスティオンのように途中で死に分かれたわけでもなく
　 　 　, -r┘　 ∧　＞- ､从从ｲ- ､′ 　 ㍉、
　　 ／ r┘　　　∧{ r_，）}＿ ィ r_，}　　 　 　 }､
r‐くﾆﾆ㍉　　　　　 ゝ-彡 ¨¨¨ ゝ-彡　　 　　ノﾆ=- ､　　　　　遠征の最初から最後まで王と戦い続け
|ﾆﾆ丶ﾆﾆ㍉　 　 　 ∧ 　 Υ 　 {　　 　　　ノ ﾆﾆﾆﾆﾑ
|ﾆﾆニヽﾆニ㍉　　 　 ﾊ　　|　　 {　 　 　 ノ ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾊ　　　　輝かしい栄光も情けない無様な姿もその目に映し続けた将です
|ﾆﾆﾆニ‘，ﾆニ㍉ 　 　 }　｜ 　 {　　　ノﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ}

.

　　　 { ＼ : : : : : ＼ : : : : : : ｉ| : : : : :!:| : : : : ,.，　'"{_: : : : : : ‘,
　　　 ‘,: : ＼ : : : : : ＼:、__,.斗*'"＼j人ノ""　　　　〈: : : : : : : }
　　　__‘,: : : :＼ : : <"⌒`　　　　　　　　　　　　　 {.　} : : : : : /
　　　＼: :、 : : : : : : }　　　　　　　　　　　　　　　　 {.　V :/ : /
　 　 　 }: : ＼: : : : :/ 　 i}　　 　 ‘， 　 　 /　　　 　 　 ∨: :/ 7　　　　　　　　そんな彼も　王の死後に起きた
　　　 　V: : : :＼: : }　　/　　　　　‘，　　 { 　 　 　 ,ｹ　 ∨: :/
　　　 　 ∨: : : : : :ｲ　　 ｘ===ﾐzzzz､　　　x===彡"　 　 }⌒i
　　　　　〈＼ : : : : {　 〃　_ノ⌒__ヽ ‘, 　 {　〔_符ア　 　:}!ｲ !　　　　　　　　　醜いディアドゴイ（後継者）戦争で
　 　 　 　 ゝ._/ヽ: :‘,　　　 ＜_符ﾉ 　 ‘,　 {＼｀¨¨´　 　 }| } }
　　　　 　 　 {　∧: :‘,　　　　 　 ／ 　 ‘,　{　 ＼　　　　}i|ﾉ }　　　　　　　　　自分の手を汚し続けた後
. 　 　 　 　 八 { ∧: :‘,　　 　 ／　 　 　:}　　　　　　 　 } |: /
　　　　　　　　＼ゝ‘, ∧　　 　 　 　 　 .:　　:}　　　　　 | i|/　　　　　　　　　　かつての東方遠征を思い返し
　　　　　　　　　 ＼_}: :∧　　　　　　　 こ__彡ー-　､　 | iﾄ.､__
　　　　　　　　　 　_∧: :∧　　　,｡*'ﾟ´ 　 　 　 　 　 }　 | i|.∧　＼__
　　　　 　 　 　_／/ .∧ : :{　 { {　 　,.，　'"＾⌒⌒~`　 ﾉ i|. .∧　　└=ミ　　　　　　　　　自分もアレクサンドロスの輝きに　
　　　　　　厂　　/. . . . }i : : ､ 　V'"　　　　　　　　　 '"　八. . . ､　　　　 ＼
　　　　　 ﾉ　 　 { . . . . 从 : : ＼　　　　ィ'"`冖￢彡 　 /. . . . . . ＼　　　　 `ｰ┐　　　　魅せられていたことを思い出し
　　ｰz彡" 　　 ∧ . . . . . j人: : ｀¨¨¨´: .　　　　 　 　 「. . . . . . . . ./　　　　　　　￣{
___／　　 　 　 /. ‘, . . . . . }　＼、: : : : : : : :. 　 　 　从 . . . . . . . /　　　　　　　　　 ＼
　　　　　　　 /. . . . . . . .|_ﾉ　 　 ＼、 : : : ｉ|: i| 　 ／ /. . . . . . . /　　　　 　 　 　 　 　 ＼　　　冒頭のシーンへつながります
　　 　 　 　 〈. . . . . . . . .{　　　＼ 　 `⌒ヽﾄ､jノ"/ 　∨ . . /＼{　　　　　　　　　　　　 　 ヽ
.　　　 　 　 　＼ . . . . . 人　　　　＼　　　　　　/　　　V. ./

.

　　　 　 　 　 　 　 　 _／￣｀＼__
　　　　　　　　　　 {＼{ 　 　 　 }／ト､
　　　　　　　　 　 ∧__}＼,,,,,,,／{__/　 ＼
　　　　　　 　 　 〈_＿___〉　〈_＿＿_〉_,_从
　　 　 　 　 　 　 ﾉ| ●　　　 ●　　￣＞::〉　　　　最後に自分の一番好きなシーンで
　　　　　　　　　 |::|　／､_,､_,＼ 　 _／::l:〈
　　　　　　/⌒ヽ|从 　　 ゝ._）　 　 }/⌒i::}__　　　　締めさせていただきたく存じます
　　　　　　＼/::::);从＞,､ ＿_,. イl:/￣￣:::/
　　 　 　 　 〈::::::::::::::::::＼＼／／/::::::::::::::/
　　　　　　　 ＼::::::::::::::::::／／::::::::::::::::::::/

.

B.C281年　小アジアの西　コリュペディオン

　　　　.／　　 　 　 　 　 ／ ./ /　　　　 .〃　　　　 ./.i′ ./ .lﾞ　　 i│　│.l　　　　　　　　　　,..‐'ンソ
　　 .／　　　　　　　　 ／　 / ./　　　　.//　　　　　/./　 ./　,!　　./ !　　! .lﾞ　　　　　　　 _／ﾞ,／.／
　.／　 　 　 　 　 　 ,iｆ゛　 ./ ./　　　　/ /　　　　 ./ /　　.｝,, !　　/ .|　　! .lﾞ　　　　　 ,／゛ ／　／
ヾ　　　　　　　　　,ﾉ/　　 / ./　　　　.| │　　　　 ｌ /　　 .l ,!　　 /　l　　! .,!　　　.,..‐″,／　　/
　 　 　 　 　 　 ,./ /　　 ./ /　〃　　ｌ./゛　　　　./ /　　　! !　　　,!./ 　 |　!　.,／゛　／　　 ,./
　　　　　　　 ,ﾉ/ ./　　 / ./ ノ/　　/./,il　　　　/ /　　　.! !　　　//　　.!.,,ﾄ'"　 .／゛　　 ／
　　　　　　／./ ./ 　　./ ./ lﾞ .!　 . !.// l　　　 / /　　　 ! !　　　 !/ ._／゛　 _／　　　　/
　　　　　/ 　/ ./ 　　./ /　//　 ././ l　|　　　/ /　　　 l│　　　| !'" _,.. -ｸ゛　　　　,ﾉ〕　　 .,i
　　　 ./ 　 / ./ 　　 / ./　ｌ/　　/./ .| !　　　/ /.,　　　/ !　　　/.‐''ﾞ´　 ./ 　　　 .,ﾉ/ .|　　 .lﾞ!
　　／　　./ ./ 　　 / ./ .//　　/./　l !　　　ｌ　! !|　　 .,! !　　　ｌ　　　 ./　　　　 / . | ./ 　　ｌ ,!
　/ 　　 ./　/ 　　 / ./ .//　　i"i′.!.!　　 ./ / ! |　　 | lﾞ　　　!　　　/ 　　　.,i'"　　l lﾞ　　 .,!i″
″　　 ./　/　　　/ ./　//　 ././　 ｌ !　　./ ./ | /　　/ !　 ／ .ヽ　/ 　　　,イlﾞ　　 .! !　　　l.l　　 .iI
　　　 /　/　　　./ /　//　 ./ /　 /.!　　/ ./　ｌ !　　 ! l-'゛　　 . ﾞl″　　／ | !　　 .lﾞ.!　　　l !　　 ｌ.|
　　 ./　/ 　　 ./ ./　//　　ｌ /　　!.l　　/ ./　 l !　 ,,ﾉ゛.'､　 .,.ｨ'Λ.ｌ　 ,,/　 .lﾞ,!　　 .| l　　　.!,!　　.l. l
　　,/ ./　　　 / ./　//　 ./ ｌ　　 !/　 / ./　　!,!,／　　　ン゛.l ,!　ﾞ'レﾞ |　　!.l　　　l lﾞ　　　!,!　　 !/
　 /　/　　　 / .i′//　 .i"/　/ .!/　 / ./　 .,ｿ’　　 .,／　　lﾞ.|　　 l　.!　　!.!　　　! !　　　!.!　　 l.l　　　、
. /　/ 　　　/ ./　//　　ｌ /　 lﾞ lﾞ.!　./ ./ ,／　　 ._-lﾞ　　　 .! !　　 !　l　　ｌ l　,!　 l l .l　　.!.!　　 l.|　　 .i］
/　/　　　 ./ ./　//　 ././　 / .!.l　./ .iｼ"　　 .／/ !　　　 .lﾞ.l　　││　 l |　.!　 ! !│　 lﾞ,!　　.|.l　　 /.|　　　 ｌ!　 ／
　/　　　 ./ ./　/./　 / /　 / .lﾞ/ ./／　　 .,ｨ'．　! l　　　　l ,!,　　l　.l　　l lﾞ　l　 lﾞ.l　!　 .lﾞ,!　　.l !　　 !.,）　　 .lﾞ !./
../ 　　　./ ./　//　 ././.i" / .lﾞ.l,／　　 .／ ,!,!　.l│　　　 | ,!.!　 .!　,!　 .lﾞ.!　.!　 ! ! .l　　!.l　　 lﾞlﾞ　　 !,!　　　..ｌ'"　 ,ﾉﾝ
"　　　 ./ ./　//　 ././ ｌ　/ .,ｿ’　　 ／ 　 .l !　/ l　　　　l .! l　 .!　,!　 .lﾞ.l　 l　 ! l　!　 .l l　　 lﾞlﾞ　　 !,!　　.／　 ,-./ 、
　　　　ｌ ./　 ｌ./　 / / i′ﾚ'゛　　.／ .、　　| !　ｌ .!　　　　! l .|　 |　.l　　l ,!　.|　.l ,! .｝　 l l　　 | !　　 l.|　.／　..ノ./ ./
　　　./ .i′//　 ././ .シ"　　.,／/ 、,!　　 l !　! |　　　　ｌ .! .|　 !　,!　 .| lﾞ　 !　ｌ ,!　!　 lﾞ,!　　.l |　　 l !／　.,ィッﾞ.／
　　 / ./　.//　 / /／　　 ,,i'|″/　! .l　　 lﾞ,! / l　　　　.! l　lﾞ　l　 !　 .lﾞ.l　 .l　.| l　.!　 | l　　 l !　　 l'"　 ／,ゞ /
　　/ ./　.//　 .シ″　 ,／lﾞ/　/　 ! .,!　　,!.! .! l　　　　/ l　.!　l　 !　 .lﾞ !　││l　.l　 ,!.l　　 l !　／　 ,./ ./ ./
　 / ./　.//　／　　., ''|　 | !　/　 .!　l　　.| ! l│　　　 .| .!　.! .lﾞ　,!　 .| lﾞ　│ lﾞ.|　.|　 l |　　 !.|,./ 　./ .／..r|.|　　　/
　ｌ　/ 　!.iソ゛　　,イ　/　.|/　/　　!　:!　　!.| l .!　　　　,! l　亅.!　/　 .lﾞ !　 .l　lﾞ.|　 !　.l |　　.,!″ .,イレﾞ ./ .lﾞ,!　 .ノ./
./ ./　.iｼ"　 . ／ /　/　 l′/　　/　 !　 .,!.!.! l　　　　 !│　l .l　 l　　l .!　　! .|│ .,!　,!.|　／　.／ .lﾉ　/ 　 !.!　/ ﾉﾞ ,i'´
" /.／　　,／/　/　 !　 ｌ　./　　│　,!　 .!.l.! lﾞ　　　　lﾞ l　　!.l　 l　　l .!　　l　! l　│ .! !./ 　,./ . / . / 　　.l l./ /゛./ '"

.

　　　　　　　　　　　　　　　ｨ　＿＿ 　-‐￢ _　-‐ 7´　}
　　　　　　　　　　 　　-‐=彡 ´ 　 -‐ 　 　 ﾉ　　　 /　　从
　　　 　 　 　 ト　／　´　　　　´　　　　　　 ¨¨¨ ー┐ 　　ﾊ
　　　　　　　　}　{ /　　　／　　　　　　　　＿　　 　ﾉ　　 　 }
　　　　 　 　 /　 /　　／　　 -‐　 ¨¨￣　　　　　　 ｀Y´}　 ﾑ
　　　　　　　{　､ { 　ィ-‐ ´￣´ーく　　　　　　　　　 　 / 　厂
　　　　　　　 ＼}^"　　　　　　 〃　ﾄ　　　 　 　 　 　 /　/
　　　　　　　 　 ﾘ 　　　　　　　{i 　 {　　　　　　　　　勹/　　　　　セレウコスよ
　　 　 　 　 　 〈　 {__,　-く⌒　　 　乂　 　 __ 　 　 　 /
　　　 　 　 　 　 i}　辷rtｯｰ､　　　　　 〉　/　|　　 　 /7
　　　 　 　 　 　 ﾘ 　　＼　　　 　 　 V　/_　.|　　　 ' /　　　　　　いよいよ貴様とわしの二人だけになったな…
　　　　　　　 　 /　　　　　　　 　 　 /{ /　｀V　　　ノ
　　 　 　 　 　 〈__､_,　　　　 　 　 　 ／ 　／i 　 〈
　　　　　　　　　〈　　｀¨¨ヾ　 　 r＜＞ ´ } `}　}､ﾉ｀ヽ__
　　　　　　　 　　`辷__ ^^^`　　　／　xく　 ﾑｲ: : : : }　 ヽ
　　　　　　　　　　　}ｰ- ､ __ .， ´　xく 　.， ´: : ＿厂　 　 }
　　　　　　　 　 　 〈　　　　　　 ／ .， ´: : : : r┘　　　　 八
　　　　　　　　　 　 } 　 　 　 ／／.: : : :. :.厂　　 　 　 　 　 }≧x
　　　 　 　 　 　 　 从从斗く　{: : : : : : r┘　　　　　　　 　 {ニニ＼
　　　　　　　　　厂　∧＿: :/: :.ｰ┐ 厂　 　 　 　 　 　 　 ノニニニ≧= ､

.

　　　　　　:|　 {　　　　　 ヽ 　 　 　 　 /　　　　　　　|　　　　/ /　　/
丶　　　　 ﾘ　 ;　　　　　　 ﾐ, 　 　 　 /　　　　　　　八　　　/ / 　 /
　 ＼　　　ﾚ! ﾉ　　　　 　 　 `, 　 　 /　　　　　　　〈　 ゝ-彡 '　　/
ヽ　　 ￣　厶　　　　　　　 　 l　　　;　　　　　　　　 ヽミ　 　 　 ,厶,,_
　 ＼_　　 ／‐=ニニﾆヽ　 　 {　　 ﾉ,　　 ／　二ﾆ=、　}　　_,／　 , ´　　　　あの人のディアドゴイ（後継者）と言われたものは皆死んだ
ﾐ, 　 　 }　{　 　／,≫＝ミゝ_,｝〉　 {《___ノｧ=≪ ＼　　　| 　 　 　 丿
　＼ｒ‐┤ |　　 ／　め　　｀`〈　　　 　 ﾉ　め ＼ ､　　｜|>―､彡　　　　　　アンティノゴスも　　
　　ﾉ　Ｊ　|　　　ミー==彡ゝ　i　　　へ　ﾐ=　___,,.　　　 |｜/＾ i
　　}　ノｌ　!　へ,,__　　　／　　}　　　　 ＼　　 　 ノ＾'　 } ｊくl　 ;　　　　　　　　デメトリオスも
　　{　{ l|　!　　　　 _,／　　　　　　　　　　`ｰ　　　　　 ; ｌ| ﾉ　八
　 八　 ﾘ ‘　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ ﾘ　 /　　　　　　　　　アンティパトロスも
　　　＼‘　 ゝ　　 ﾉ 　 ＿＿_ュ__ｒュ＿＿_　 丶　　,ｲ　{　,〈
　　　＿ゞ,　い,　 l　／　　　　　　　　　 　 ＼　}　 /ﾉ ,厶ハ,　　　　　　　　　ペルディッカスも
　 ／　　ハ　! ｌ　 V　,　 ,___ｔ___人__ｘ,__､　､　 Ｖ　//　{　 V└―ｘ、
__」　　 /　 '，l `　 '⌒了___ｧ………=ｔ__T＾ﾞ⌒`　 ′ l　　}／ ⌒　＼___　　　プトレマイオスも
　　 ミ〈　 　 い、　 　 弋く　　　　　　 >ｿ　　　 　 ;　 l 　 ‘　　　　　　　 ｀ ,
　　　　》　　ﾉ　 ＼　　　 ヽ辷ｰ─一少　　 　 　 ﾉ　〈　　 乂　　　　　　　 |　　　　　あの人と共に戦いアジアの果てを巡ってきた同志も　　　　　
　　　〃　 く,　　　 ＼　　　　,,.二二.,,　　　　　／　　 ゝ　 　 ﾏ　　　　　　└ｭ_　　　もうあらかた死んだ
　　　ヘ　　＾气　　　 ￣乙 ィ／＼ ､__,z―=彡　　厂　 　 　 ﾉ　 　 　 　 　 　 ＼
　　　　 〕ﾄ　　厶　　　 　 　 ´　ﾉ　｀ゞ　　　　 　 ,厶　　　 ／　　 　 　 　 　 　 　 ヽ

.

　　　 ＞=弌　　,小　　　　　　　　　　 ::{　　　　　 　 　 .:/
　 　 '⌒ヽ　 ＼　　{　　　 　 　 　 　 　 ::、 　 　 　 　 .::/　　　　　　　　　 -――-　 ､
　　　 　 八　 　 　 }　-=￢ニ ‐-　　　　 ヽ..　 　 　 /::;　　　　　　 ,　 ≦三_￣￣￣｀`
　　　 　 　 ＼　　,込　　　　　 ,＞ミ 、　　 い. ﾍ　 .::::ﾉ　　　　　／／二二二¨￢
　　　　　　　　⌒{ 　丶 　　 , ´≫=＝ミ;　、ヽﾉ:::∨::く:乂＿__／／,ｧ'~￣￣¨ ミx、
　　　　　　　 　 人　、ﾊ　_ノ 〃 　　　__＼＼廴＿__::::＼ゝ─ﾁ::イ 　 　 ｨぅぃ　 ≫-　　　　あの人の残した広大な王国はバラバラになった
　　　 　 　 　 　 　 ヽ＼′￣__ 　　 =ｔう) 冫ｼ:::ｱ⌒¨＾:::::::::::彡::::´==ミ___ヒソ／ノ
　　　　　　　　　 　 人　ﾏ 　＼^'ー--‐=彡＾>:〃⌒ヽﾐ::「`＜￣二 ｰ- ,,__　 　"　　ノ`
　　 　 　 　 　 　 　 　 ー〉 ､　 ｀　　　￣ ／:::::　　　　ヽ|　　 ｀丶:::...　　　　 　 _,／
　　　　　　 　 　 　 　 　 ' 　 `ｰ　 　 　／⌒〉::l　　　　　　　　　　｀丶:::...　　　　　　　　　　　　このざまをあの人が見れば何と言うだろう
　　　 　 　 　 　 　 　 　 {　 　 　 　 ／　　 .:::::;　　　　　　 :..　　　　　 ｀　ｰ- ,,__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 l.:::::|　　　　　　 ヽ:.､
　　　　　　　　　　　　　　 ＼　　　　　　　 l::::::|　　 　 　 　 人::＼　　　‐-
　　　　　　　　　　　　　　　　＼ 　 　 ﾉ 　 丶入　　　　 ／　　￣ ¨　ミ ､　丶、　　　　　　　　悲しむか怒りに狂って我々を刺し殺すか
　　　　　　　　　　 _ｒ'⌒ヽイ厂介x　〈　 ,　イ　　⌒T　´　　　　　　　　　 ＼　 丶 　 ｲ
　　　　　　　　_,ｘ┘　　　／／ 八い, ∨　　　　　　　>､＼　､　　　　　　　　＼　′　|
　　　　　　　┘　　 　 ／／　　　 ）八 {　　　　　_彡′ ￣｀￢ミｰ-=ミ　　　　 l　|　　{

.

　: :_:___:: }　　　　　　/　　 |　　　　　　　 　 　 '.　　　 |　　　　　　{
　 ///∧}_　 　 　 彳 　　/　　　　　　　　　　　'.　 　 |　　　 ----}
: /////∧}　　　　ｱ　　　　,，----- ､　　　　　 '　　│ 　 / /￣/
//¨~~} /∧ 　　　| 　　　　´￣￣｀_ゝ ＼　　　　 {_ |　　／ィヽ　 !　　　　　　いずれでも仕方あるまい
/ﾆﾆﾆ} //∧　 　.|　　　　　　　／,. --｀≧====ｧ/人イぅ⌒>―│
=ﾆﾆﾆ} ///∧　　|　　　　　　__,.ｲう　,.　彡::::::::::　　　 |､⌒´／　{
ﾆﾆﾆ/-―‐--- 、!　　二　---- ｀¨´　　 ::::／　 　 　 |. ＼　　　.′　　　　　我々はあの人とは違う！
=ﾆ:/ﾆﾆﾆﾆﾆﾆニ＼　　　　　　　　　　.::::／　　　　　　:,　　丶　/
=j/ﾆニ二／￣￣｀＞､ 　　 　 　 　.:::／ 　　　　　　　 ′ 　　∧
:/二二／ﾆﾆﾆﾆﾆ／¨＼　　　　　　　　　　　　　⌒::::／　　　 |│
ﾆニ／ﾆﾆﾆﾆﾆ／二二ﾆヽ 　　　　　 ,　　,. 　'"￣￣￣ ｀ヽ } 1 |
ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ/二∧　　　 ／　 ,:′ 　　　_ﾉ―┬v′ |..ﾄ､　　　　　
ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ{＼ﾆノ 　 　｛　　│／´￣´,.. -‐ ′　　 !.ﾊ⌒)
=ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾊ////＼　　　　　⌒ー　´ ,,..　--　 　 /　‘，⌒)=======-
二ニﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ∧/////＼　　　　　　　'"　/＼rv:､__/　　/ 　　⌒)ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＼
ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆニ}///////＼　　　　　,ノ}/　　　　　　 　 {　　　　⌒⌒)ﾆﾆﾆニ

.

　　　　　　　　　　　　　　 ｒヒ´￣≧ﾆｚ、
　　　　　　　　　　　　　 / ,≦≧/＞、 〉,
　　　　　　　　　　　　　{ i _/弐/弐ﾆｘ、}
　　　　　　　　　　　　　ﾄ /{ zｭ、, zｭ, }ｿ
　　　　　　　　　　　　　｀（} ﾞ￣|　ﾞ￣ﾙ ）　　　　　　　　　　あのとてつもない人！
　　　　　　　　　　　　　　ﾏ、　--　 ｲﾚ´
　　　　　　　　　　　　　 　 」≧ー≦「_
　　　　　　　　　　　　　　 | = ] | ［ =　|_　　　　　　　　　　　ギリシャ人でもマケドニア人でもない
　　　　　　　　　　　 ｒ-、三＼| | |／三~"''ｒｒｙn
　　　　　　　　　　 /ｎ|￣￣∨| | |//￣￣ || |/ﾄ、
　　　　　　　　　＞''￣~ﾟ"''＜〉| | |/　　　、|!//　|　　　　　東方も西方もない　巨きな夢に身を委ねて生き切った人
　　　　　　　 /　￣「　ｒフ　、∨:| |＿_､‐￣| /　 ',
　　　　　 　 ｛　　/,　i 」、__/ム}:| |＿ 三 ,∧　　 ',
　　　　　　　{ ム、ﾑ／三三ﾆ||!| |ー－　 / ' ,　　 ',　　　　そんな偉業を一体誰が受け継げるというのか！
　　　　　　　 仄_｝_、∧三三〈《|ﾘ＿＿＿{ 　 ' ,　　 ',
　　　　　　　〈　<ニ{　＼ム∠」ニ＞三７/ﾖ、　｝ 　 ヽ
　　　　　　　 ＾ーア弋≧ー￣-|| |￣￣弋ﾘ　　 ' ,　　 ',
　　　　　　　　　　　　Lｲ　　　 :|| |　　 -　',　　　 ',　　 ',
　　　　　　　　　　　　　｝_　＼　||| ､‐ ￣¨∧　 　 ',　 ＿',
　　　　　　　　　　　　　ﾄｚｚｘ＿ 〉/　　　　　}　　　｛ニ-ｲ
　　　　　　　　　　　 　 {　　　　 了　　　 　 }　　　 / 　 {
　　　　　　　　　　　　　}　　　 　 }{　　　　　{　　　「/　 」

.

　　　　　　:|　 {　　　　　 ヽ 　 　 　 　 /　　　　　　　|　　　　/ /　　/
丶　　　　 ﾘ　 ;　　　　　　 ﾐ, 　 　 　 /　　　　　　　八　　　/ / 　 /
　 ＼　　　ﾚ! ﾉ　　　　 　 　 `, 　 　 /　　　　　　　〈　 ゝ-彡 '　　/
ヽ　　 ￣　厶　　　　　　　 　 l　　　;　　　　　　　　 ヽミ　 　 　 ,厶,,_
　 ＼_　　 ／‐=ニニﾆヽ　 　 {　　 ﾉ,　　 ／　二ﾆ=、　}　　_,／　 , ´　　　　　　だがわしは知っているぞ！
ﾐ, 　 　 }　{　 　／,≫＝ミゝ_,｝〉　 {《___ノｧ=≪ ＼　　　| 　 　 　 丿
　＼ｒ‐┤ |　　 ／　め　　｀`〈　　　 　 ﾉ　め ＼ ､　　｜|>―､彡　　　　　　あの人は決して神ではなかった　人間だ！
　　ﾉ　Ｊ　|　　　ミー==彡ゝ　i　　　へ　ﾐ=　___,,.　　　 |｜/＾ i
　　}　ノｌ　!　へ,,__　　　／　　}　　　　 ＼　　 　 ノ＾'　 } ｊくl　 ;
　　{　{ l|　!　　　　 _,／　　　　　　　　　　`ｰ　　　　　 ; ｌ| ﾉ　八
　 八　 ﾘ ‘　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ ﾘ　 /　　　　　　　　　たとえ半分と言えども神なんかでは
　　　＼‘　 ゝ　　 ﾉ 　 ＿＿_ュ__ｒュ＿＿_　 丶　　,ｲ　{　,〈
　　　＿ゞ,　い,　 l　／　　　　　　　　　 　 ＼　}　 /ﾉ ,厶ハ,
　 ／　　ハ　! ｌ　 V　,　 ,___ｔ___人__ｘ,__､　､　 Ｖ　//　{　 V└―ｘ、　　　　　　　　　なかった！
__」　　 /　 '，l `　 '⌒了___ｧ………=ｔ__T＾ﾞ⌒`　 ′ l　　}／ ⌒　＼___
　　 ミ〈　 　 い、　 　 弋く　　　　　　 >ｿ　　　 　 ;　 l 　 ‘　　　　　　　 ｀ ,
　　　　》　　ﾉ　 ＼　　　 ヽ辷ｰ─一少　　 　 　 ﾉ　〈　　 乂　　　　　　　 |
　　　〃　 く,　　　 ＼　　　　,,.二二.,,　　　　　／　　 ゝ　 　 ﾏ　　　　　　└ｭ_
　　　ヘ　　＾气　　　 ￣乙 ィ／＼ ､__,z―=彡　　厂　 　 　 ﾉ　 　 　 　 　 　 ＼
　　　　 〕ﾄ　　厶　　　 　 　 ´　ﾉ　｀ゞ　　　　 　 ,厶　　　 ／　　 　 　 　 　 　 　 ヽ

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　　 ＞=弌　　,小　　　　　　　　　　 ::{　　　　　 　 　 .:/
　 　 '⌒ヽ　 ＼　　{　　　 　 　 　 　 　 ::、 　 　 　 　 .::/　　　　　　　　　 -――-　 ､
　　　 　 八　 　 　 }　-=￢ニ ‐-　　　　 ヽ..　 　 　 /::;　　　　　　 ,　 ≦三_￣￣￣｀`
　　　 　 　 ＼　　,込　　　　　 ,＞ミ 、　　 い. ﾍ　 .::::ﾉ　　　　　／／二二二¨￢
　　　　　　　　⌒{ 　丶 　　 , ´≫=＝ミ;　、ヽﾉ:::∨::く:乂＿__／／,ｧ'~￣￣¨ ミx、
　　　　　　　 　 人　、ﾊ　_ノ 〃 　　　__＼＼廴＿__::::＼ゝ─ﾁ::イ 　 　 ｨぅぃ　 ≫-　　　　　　欠点の多い　大酒飲みの
　　　 　 　 　 　 　 ヽ＼′￣__ 　　 =ｔう) 冫ｼ:::ｱ⌒¨＾:::::::::::彡::::´==ミ___ヒソ／ノ
　　　　　　　　　 　 人　ﾏ 　＼^'ー--‐=彡＾>:〃⌒ヽﾐ::「`＜￣二 ｰ- ,,__　 　"　　ノ`　　　　　自惚れ屋で傷つきやすい
　　 　 　 　 　 　 　 　 ー〉 ､　 ｀　　　￣ ／:::::　　　　ヽ|　　 ｀丶:::...　　　　 　 _,／
　　　　　　 　 　 　 　 　 ' 　 `ｰ　 　 　／⌒〉::l　　　　　　　　　　｀丶:::...　　　　　　　　　　　　　愛情が豊かで酷薄な
　　　 　 　 　 　 　 　 　 {　 　 　 　 ／　　 .:::::;　　　　　　 :..　　　　　 ｀　ｰ- ,,__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 l.:::::|　　　　　　 ヽ:.､　　　　　　　　　　　　　　　　　　誇り高い　そして
　　　　　　　　　　　　　　 ＼　　　　　　　 l::::::|　　 　 　 　 人::＼　　　‐-
　　　　　　　　　　　　　　　　＼ 　 　 ﾉ 　 丶入　　　　 ／　　￣ ¨　ミ ､　丶、　　　　　　　　誰よりも勇敢なマケドニア生まれの
　　　　　　　　　　 _ｒ'⌒ヽイ厂介x　〈　 ,　イ　　⌒T　´　　　　　　　　　 ＼　 丶 　 ｲ
　　　　　　　　_,ｘ┘　　　／／ 八い, ∨　　　　　　　>､＼　､　　　　　　　　＼　′　|　　　　　良い青年だった！
　　　　　　　┘　　 　 ／／　　　 ）八 {　　　　　_彡′ ￣｀￢ミｰ-=ミ　　　　 l　|　　{

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　　　　／　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　/　　　ﾐ､　　　　 ﾉ〃,;彡､　　ｿ;
　　　i　ヾ'゛｀ﾞヾ､,､　 ｿ'ﾞ´　　　 ｀彡, {
　　　}　/　　　　　｀´　　　　　　　}　 〉
　　　|　} r_　　　､　　 ,　　　＿　 { 　 }
　　　}　!　 ｀≧､ j,　 ﾉ　,k≦´ ｀　} Y^Y
.　 　 ! {　-<´ oﾐｚ｝ ｿ'ﾞ´,:'o｀ﾞﾅ　 |　i　|
.　　 ﾉ ,|!　　｀￣ヾk　r- ﾞ￣　 　 i　ﾉ, |
　 彡k j|　　　　　 l: ｜ :..　　　､ }　|: /
　　　{ | i､　z､　 〃　|　| j　 ヾ､ 'j　!ﾉ!
　　　ヾ 从 ミ三ニ≧-≦ニ三j 〃|!ﾂ
　　　,rヾ ､ﾍ　＼ヽニﾆニ'彡'　 /j i! }
　ーvﾞ　　 }ハ　　￣￣￣　　 〃'. : ::|
　ミK彡≧ヾ:∧　 ー--　　 ／'. : : : :丶､＿__
　／. : : : : : :}:. ｀ヽ._＿___／. : : : : : : : : : : : :
　. : :, : : : : : ヾ: : : |////|: : : : ノ: : : : : : : : :
　:／ : : : : : : : :､_ :|////| : ／: : : : : : : : : : :
　. : : : : : : : : : : : :ﾉ////j: : : : : : : : : : : : : :
　: : : : : : : : : : : : :}////{: : : : : : : : : : : : : :

　　　ディアドゴイ最後の生き残り
　　ニカトール（勝利王）　セレウコス

　　　　　 ::＼　　　　ｉ}　 }　　Ｙ{
　 　 　 　 　 :ヽ　 　 ﾘ　/　 ノ 7
. ＼　　＼: .　 　 　 　 ｲ ﾍ　 / }
　　 ＼r冖¨¨¨¨¨`　"　 　 ∨ /　　　　　　　　行くぞ　セレウコス！
　　　「　　　　　　＼　　{i 　 V
ー-　} 　:ﾉ　　 　 　 ヽ　ﾘ_,ｨ7}
ｰ- 　7　　-=ﾐzzzz彡'　{f苡〈
r-.､ 〈　 　 　 ィ忖}　 　 ∨　　　　　　　　　　　どっちが生き残って
{てﾊ ‘，　　　　　／ 　 　∨　}
ゝ` ﾑ ‘，　 　 ／　　 ,= -く　八
{从ｰく} ‘，、 　 　 ／　　 　､}i　＼
　 从ﾉ　 ‘，ヽ　「ムイ " `｀ 八　　`ﾄ　　　　　あの人のことを語り継ぐかだ！！
㍉　ムイ　＼　　　　 ィ へノ トゝ　 ﾘ ㍉
　} ㍉　ﾑヘ　　ｰ-彳 　 　 　i}　 ／　　　㍉ー- ､
: :} ､ｉ:ｉ㍉ ‘，＼　　　　　　　 ﾘ/｀ヽ　　　　　㍉　 ヽ
: :‘，丶ｉ:ｉ㍉}i. 　 ｰヘ ト､从ｲi:i/⌒}　　　 　 　 ㍉
: : :‘，　＼:i:i:＞――＜　　/i/i:i:i:/　　　　　　　　㍉}
　: : ‘， 　 ＼i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:〉=く人:iノ　　　　　　　　 ㌻ |
　 : : :‘，　 　 YﾆﾆﾆﾆY　　}　　　　　　　　　 ㌻ |　 |
　　 : : ‘，　 　 ｀¨¨¨7´ 　 {/　　　　　　　㌻　　 | :八
　 　 : : :‘，　　　　∨　 　 ∧ 　 　 　 ㌻　 　 　 |/ 　}


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ー　 ＿. : : : : : :＿_　　　　　　 　 　 ＼　　 〉:.: }:　 }__
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__＼: : : : :/ ⌒ヽ |: :|　　　　　　／ゝ ﾆ==〉　ﾚ'ィ/
｀ヽ : : : : :{　{ 　 〉 :.:|　　　 　 ,.＜ 艾/／ﾐ　{-丐
　　乂 : : ∧ ｝ 〈 |:..:|　　　　　　　　／ 　　　:,　}　
　　 　 ＞:.:小、__j:..:{　 ＼　　　　　　　　　　 ∨
　 ／ﾚ{: : ﾄ､{　r=':.:.:|　　│　　　　　　　 -:.＞′　　　　　　　　　　　かかれええ！！！
´~| ＼乂_|　　/: :..　＼　 }　　　 ,:／ ￣￣ 〈
.....|　　＼　　　｀¨ﾌ:..:.　＼ 　　 ｛ ィ　´￣Yﾊ｀　　　
.....{　　　　　丶　　 ｀ヽ: :　＼　 　 ｰ==='''}　い、
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∨: : : ￣.: : ―＜:..:.|　　　　 ,.ィ二ヽ 　 │　{　ノ:.〉　　　　　　　　　―――トラキア王にしてマケドニア王
__＼: : : : :/ ⌒ヽ |: :|　　　　　　／ゝ ﾆ==〉　ﾚ'ィ/
｀ヽ : : : : :{　{ 　 〉 :.:|　　　 　 ,.＜ 艾/／ﾐ　{-丐
　　乂 : : ∧ ｝ 〈 |:..:|　　　　　　　　／ 　　　:,　}　　　　　　　　　　　　　　　　　　　リュシマコス
　　 　 ＞:.:小、__j:..:{　 ＼　　　　　　　　　　 ∨
　 ／ﾚ{: : ﾄ､{　r=':.:.:|　　│　　　　　　　 -:.＞′
´~| ＼乂_|　　/: :..　＼　 }　　　 ,:／ ￣￣ 〈　　　　　　　　　　　　　　　　　コリュペディオンの戦いにて死す
.....|　　＼　　　｀¨ﾌ:..:.　＼ 　　 ｛ ィ　´￣Yﾊ｀　　　
.....{　　　　　丶　　 ｀ヽ: :　＼　 　 ｰ==='''}　い、
.......丶　 　 　 　 丶　　 ＼:..: ＼_,ｨ_,ｨノヽ八　ヾ＼
　 ............＼ 　　　　　＼ 　 ヾ: :　　 　 　 　 ｝　 ＼::、
　　　 　 　 ＼　　　　　} 　／ﾚヽ: : : : : : : :/ 　 ／:::ｉ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　伝　八十一才―――
　　　　　　　　＼　 ____{　｛ 　|　 ＼: : : :ｨ/,　'~~::::::::}
　　　　　　　　　 ＼└┐　　 } 　く ｀T〔{／:::::::::|::::::/

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投下終了です
お付き合いいただきありがとうございました

かなり詰め込んでいますがきっちりアレクサンドロスの生き様を描き切った作品です
単純に読み物としても面白いのでおススメの一冊
やっぱ安彦良和先生はスゲえや…