詩歌的な小咄6：みかんさま


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√￣∨.........＼　　)￣ﾆﾆﾆﾆ)厶イ:_/⌒( :.:.:.:.:.:.:.／
i:i:i:i:／{................`､〈 ﾆﾆﾆﾆ少＼_:_:/.:.:.:. И￣￣
ｉ:／....∧..................` ､ﾆ＞'"＼i:i:i∨.:._､＜/　　　　　　　　あけましておめでとうございます☆
........./）∧.......〈￣＼ ヽノ 　　 ヽi:}.:/_:_／
....／...........＼....⌒'√ _〕 ｀`～､、〉(:／　　　　 　 　 　 　 お正月ということで、ちょっと年賀っぽい短歌を一つ紹介してみたいと思います☆
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　　　　　／　　　／乂乂乂乂~"''ア~,,ィ　　,,-､":　　 ／／　　　　　　/ニニニニニニニニニニﾆ|ニニニニニ
　　　　./　　　　/＼乂乂乂=-,,"-''"／ ,／乂乂＞　／　　　　＿／/ニニニニニニニニニニニ,|ニニニニニ





　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 傾けむ国ある人ぞ妬ましく姫帝によ柑子差し上ぐ/紀野恵




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　　　　　　　 　 　 　 　 (　(　　　
　　　　　　 　 　 　 　 　 ＼|＼　　∧ 　 /|
　　　　　　　　　 　 　 |＼　| 　 〉.〈　〉-/ .|_
　　　 　 　 　 　 　 __　＼ (´ヽ ゝ_ﾉ (__.) /　｀　､
　　　 　 　 　 　 　 ＼`く_) ゝ' ＿＿＿　ゝ-､　./＼　/
　　　　　　　　　　　/ )　 ／´/{　　　　 ｀ ＜∨　　∨ /
　　　　　　　　　　 　 }／　.| ｌ{ |　 　 　 　 ヽ ｀V≧s∨＿_
　　　　　　　　　　.′ {　　 |八.l　 　 　 |　　∨ ∨:/.:.:＼:.:}
　　　　　　　　 　 | 　 |　　 | 　＼　　　 |､　　 '.　V:.:.:.:.:.:.:V
　　　　　　　　 　 | 　 |　　 |　　　 　　_ |-＼- .|　}:.:.:.:.:.:.:/＼
　　　　　　　　 　 | 　 |　　.从_　　　|　/　　 ＼| 八:_::.／.:.:./
　　　　　　　　 　 | 　 |　　{´ ヽ 　 /}/　.ｨf笊ﾐx　　}Y:.:.:.／
　　　　　　　　 　 |　 八　 |.ｨ≠ミ/ /　　 Ｖツ l| 　 |ﾉｰr'
　　　　　　　　 　 |八　 ヽ.《 ∨ツ　　 　 ::::::: 　| 　 |　 l|　　　　　 　 　 　 　 　 柑子はみかんのことで、
　　　 　 　 　 　 八　＼　{∧:::::::::::　 '　　　　 八　八　|　　　　　 　 　 　 　 　 まあ、いわゆる「時じくのかくの木の実」,
　　　　　　 　 　 　 ＼ {ヽV込.　　　ｒ. : :ﾌ .／}　 /　 　|　　　　　 　 　 　 　 　 すなわち不滅のシンボルですね☆
　　　　　　　　　　　 /{＼ ＼≦≧s｡.　_ イ {/}／＜ ＿!
　　　　　　　　　　 /:八　}　ハ:.:|　 ＼　 ／　 八.:.:.:.:.:.:.:.｀ヽ
　　　　　 　 　 　 /{.:.:./｀Y }／._|　／Y:Y＼ ./.:_.:_:.:.:.:.:.:.:.:.:.ﾊ
　　 　 　 　 　 　 {八八＞　´.｡イ´_:.:{:_:.}.:.rくｰヽ　＼:.:.:.:.:/.:.}
　　　　　　　　　/＞ ´　　￣_￣‐ｧ'./::::::|:.:.＼＼ ＼. ＼/:.:.::|
　　　 　 　 　 Y´　　 　 _. ---＜/:/:.:.:.:.:!-=ﾆ:＼　　 　 ∨:.:|＼
　　　　　　 ／{　ーｧ'´　　　 　 〈:/＼:_.:_|.　 　￣＼ 　 　 V八　＼
　　　　　／　 | .／　　　　　　　　 ヽ:／　　　　　　　ｰｒ 　 }:.:.:〉 　 ＼
　　 　／　 ／{/ 　 　 　 　 　 　 　 /　　　　　　 　 　 ∨　|.:ｲ}＼　　 ＼
　　／　 ／　/{ 　 　 　 　 　 　 　 .′　　　　　　　　　 ∨ !_ノ＼.＼ 　　＼
　./　 ／　 ./.ハ　　 　 　 　 　 　 ′　　　　　　 　 　 　 }八　 　 ヽ ＼　　 ＼
_/ .／　　 / 从　ゝ､　　　　　　　 {　　　　　　　 　 　 　 ,|.　 Y　　 .{＼ ＼
'／　　　 /　 .込　　{＞r‐v‐v.､__八__　　　　　　　　 ,ｒく八 .八　　八　＼ ＼
　　　　 /　　　　丶、　　　ﾆ=-[_>く] {_＞､r‐v‐v‐＜　/_.／　 ＼　　＼　＼
　　　 ./　　　　　 ＿≧=-- -=≦≧ｓ｡. 　 　 　 　 . イ_ノ 　 　 　 ＼　　＼
　　　/{　 　＿／{　{　{//} { 0　　　　　0≧=- =≦} Yﾊ＞.､　　 　 　＼　　＼
　　./ l|　／　 ／|ノ|　∨ﾉ } o　　　　　o {　{/////　}＼}＼＼　　　　　＼
　　{　 {/＿／　〈_.八　 ＼j 。 　 　 　 。.{　∨.／　./ 　.}　 ＼￣￣ヽ　　 ＼
　　|　 | 　　　 　 V　 ＼　 ＼　　　　　　 {＞ ´　／　 ＼〉　　 ＼＿__}　　　
　./|　 |　　　　 　.{.　　　＼　{ ￣￣￣￣　 　.／　　　 /　　　 　 ` ＜＿_
　{八　{　　　　 　 ゝ_/　　　(__)＿＿_　 -=彡'　　 　 ∨　　　　　　　　　　 ヽ

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣　＼
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧{　//　',　　 }/
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　,　 ''"´ L　〉　 ） （　　}　 / ､／i
　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　　　　__ ） ー'　　 ー'　（_ ノ　_|
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 /　　　　 ノ＞''"´￣￣　　 ｀''＜ （ﾊ　／!
　　　　　　　　　　 　 　 　 /　　　　 "　　　　　/　　　　　 　 ヽ ｰ' __」
　　　　　　　　　　　　　　/　　 　 /　　 /　　 /　　　 　 i 　　 ∧ （
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 /　　 /　　 /　　 　 　 ﾉ/　　　ﾊ　〉
　　　　　　　　　　　　　 i　i　 ∨　　 /斗／|-　　 -=彡　/!　　　}/|　　　　　 　 　 　 「姫帝」は女帝その人なのか、
　　　　　　　　　　　　　 |　{　 r|　　.ィff笊ﾐx　　　　　 　ﾒ､|　　　 }∨　　　　　　　　　夫をたらしこんで支配した后だったり愛妾だったり
　　　　　　　　　　　　　 }　',　{ |　 　| ゞ_ソ ヾ}　　／_／　 j/|　 / !:.∨　　　　　　 　 .あるいは帝の母親ということもあるのかもしれません
　　　　　　　　　　　　　ハ　Yゝ!　　 ! ""　　´￣　　ィf笊ﾐ､ | ./ /:.:.:.:＼
　　　　　　 　 　 　 　 /　 {　Y .| 　 N　 　　　　　　　ゞソ　　j/ /:.:.i:.:.:.:.:.＼
　　　　　　　　　　　 /　　人　} | 　 |　　　　　　　　　 ""／　 /:.:.:.:|:.:.:./⌒　 　 　 　 .ともかく、出自としてはちょっと怪しくて
　　　 　 　 　 　 　 / /　　 {　Y ｝. ｜:. 　 乂　 _　（＼ .ｲ/　 /{/＼/⌒:.＼　　　　　　まさしく「傾国」ポジション
　　　　　　　　 　 / //ヽ.　人 ｙﾊ.　|　 ＼ ＿＿　ィ＼＼　 /{:.へ|/⌒ヽ／
　　　　　　　 　 ./ｒ_く＼ﾆ＼（　y ） |ヽ　　　　　{ハ　　／＼ : :　　|
　　　　　　　＞''´　 ｀ヽ ﾏﾆﾍ（ Y ） }　ー､＿r''´　 }／／ ／｀''＜ |　 　 　 　 　 　 　 やろうと思えば「傾けることができる」
　　　　　 rく　　　　　 ノ　ﾏﾆﾊ乂Y }　/_/:.:.:.ﾏ　 r/ノi　./ .ィ､　　｀''＜　　 　 　 　 　 実態としては国を傾けていない意外とやり手な女なのでしょう
　　　　　 |　＼　　　　｀ヽ　iﾆﾆi: :}X{./　ヽ:_:.〈 ＼/￣乂i_ﾉ＿　ー　　 }､
　　　　／| ／ ￣　｀''＜ﾉ　}ﾆﾆ|: :}　i: : :./:.:.:.:.∨: : : : : : : :{: : :｀ヾ___ ノﾉ､
　　 ／ ./| {　　　　 　 　 ｀''＜「: ﾉ　}／/:.:.:.i:.:.:.∨＼: : : : : ',: : : :}==彡 　＼
　　　　/　〈＼　　　　　　　　 ＼ .ノﾆﾆ':.:|:.:.|:.:.:i:.:.＼ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＼:|　 　 　 　 ＼
　　　./ ／}ゞニ＞..、　 ヽ　､＼　ヽ　/:.:へ:.|:.厂}／}:>　　　　｀''＜　　　　　　　ヽ
　　 / /＼'　　　　 { :＼　 i　i__}ﾍ　', .:　　　 ヽ.:　 　 　 　 　 　 　 　 ､ 　 　 　 　∧
　 /　/　/　　　 : : :∨　し'ｰ' 　､ } ﾉ,　 　 　 　 ', 　 　 　 　 　 　 （_,　＼　　　／ /
　.'　　 ./ 　 　 . : : : ′/　i 　 　 ￣　　 　 　 　 i　　　　　　　　　　　　　∨-　／ ',
　{　 { /　　　. : : : :i　 .{　 |　　　　　　　　　　　 :: 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,￣ 　 　 i
　|　 | {　　　. : : : r| 　 ',　 ,　　　　　　　　 　 　 |　　　 　 　 　 　 　 　 　 }〉　　　　|
　',　 ', ､＿＿＿ 〈 ヽ　 ',　',　　　 　 　 　 　 　 ﾉ:.　　　　 　 　 　 　 　 _ノ ｝　　　 /
　 ヽ　', i//////,从　乙ﾍ　',_　　rー､_r _ノ⌒ｰ‐'⌒乙 --､__r-､＿rー'　从ヽ__／
　　/＼ ∨//////.∧　　 ＼^ー' ⌒　　　 {≧元≦｝ ⌒´ ー'⌒ー　´ .ｲ 　 　 i
　 .′　}/∨////'/　 ゝ　　　＼　　{　　　　　≦≧､　　　　 ﾉ　　ﾉ　イ　 |　 　 |
　 :　　: : : :＼//ノ: : : : : }≧=--＼　--=≦　　　　 （_≧=--- =≦: : : 　 |　 　 |
　 i　　i: : : |: : : : : : : : : ://∧　　/}_）　　　　　　　　　　/ /{: : : : :| : :　　　　　 ,
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　　　　: : : :',: : : : : : :////＜ 　 /(_）　　　　 　 　 　 (_)|　 Vﾊ: : : : : 　 / 　 /
　　', 　 : : : :',: : : : : :i////∠ ／　　 　 　 　 　 　 　 　 |　　}∧: : : :.　/　／

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／i　　　　}　〉
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 /ﾊ　〈　 j　　　　j /
　　　　 　 　 　 　 　 　 i＼_.)　(_ノ　{--／i_／
　　　　　　　　　　 　 　 )＞-----＜｀´ （　 ＿　､
　　　　　　　 　 　 　 ／ / /　　　 　 ＼　ｰ' ／　 ヽ
　　　　　　　　　　 ,　　 ,　 { {　　　　　　ヽ （　　　　 ∨
　　　　　 　 　 　 /　　 i 　 ＼　.ﾊ　　　　 Vi〉　 　 　 ∨
　　　　　　　　　 ,　　 /|　 　 　 |　V　　 　 (_):.､　 　 　 ，
　　　　　　 　 　 i |　/⌒　　 i 斗-- ､　i　　 i:.:.:.:＼ 　 　，　　　　　　　　　　 　 　 つまりはこの語り手、
　　　　　 　 　 　|　 ,ｨ=ﾐ､ ＼{ヽ.i＿ ∨ |　　 |:.:.＼:.:＼　 i
　　　　　　 　 　 | 　|　 {ﾘ　 　 '"んﾐ､V.|　　 ﾄ.:.:.:.:.＼:.:＼|　　　 　 　 　 　 　 　 　 お前なんかその席にふさわしくねえぞ
　　　　　　 　 　 |　 |::.:. ,　　　　 ｖソ》　|　　 |∧:.ヽ:.:.＼:.:.＼　　　　　　　　　 　 　 とっととボロ出して俺に代われ
　　　　　　 　 　 '. 从　　　　 　 .:.:.:::.::　|　　 | ∧:ノ⌒乙:.イ､　　　　　　　 　 　 　 .傾国なんだろ早く傾けて俺を笑わせろよ、と
　 　 　 　 　 　 　 '， ﾍ　 v　 ァ　　　.ィ|　　 |　 {:.:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.:＼
　　　　　　　　　　　'，　＼_ｰ＿.。＜　/　　 |　　V⌒乙厂 i￣　　 　 　 　 　 　 　 煮えたぎった憎悪を胸に秘めながら
　　　　　　　　　　　 jﾊ　|　/　ハ　＿/　 　 ,　　　i　　　 　 ，　 　 　 　 　 　 　 　 「千代に八千代に御身の栄光が続きますように」との
　　　　　　　　 　 　 　 ', } .乂 「￣　/イ　　ﾊ　　　|　　 　 　 ，　　　　　　　　　 　 言葉を捧げている構図なわけですね☆
　　　　　　　　　　　 　 j/ 〈＿{＞イ: : :|　 /:∧　　 ',　　　　　 ，
　　　　　　　　　　　　　_.／: : : : ＼: : :j／ : : : :､　　',
　　　　　　　　　　　 ／:/: : : : : : : : ヽ: : : : : : : : ＼　　　　　　　∨
　　　　　 　 　 　 ／:.:.「i: : : : : : : : : : :',: : : : : : : : : :＼　　　　　　∨
　　　　　　　　　 {:.:.:.ノVi: : : : : : : : : : : ',: : : : : : :i : : : }:.､　 　 　 　 ､
　　　　　　 　 ＞''"´　　|: : i: : : : : : : : : :',_:_:_:＿:_:_ : :ﾊ: :＼　　、　　＼
　　　　　　／　　　　 　 |: : :| : : : : : : : : : ﾏ＿＿__ ｀/: : : : :i＼　＼　　 ＼
　　　　　　　　　　 　 　 |: : : |: : : : : : : : : : '，　 / ｀ﾊ: : : : : :',. .＼　＼　　 ＼　　　　　　　 　 　 対する姫帝の方も、
　　　　/　　　　　　 __.ノ|: : : :|: : : : : : : : : : :}　/ ./: : : : : : : : }. . . .＼　ヽ.　 　＼　 　 　 　 　 　 そんなことは重々承知という口元を
　　　_.′　　 ＿ ノ厂　 | : : : !: : : : : : : : : : |＿./: : : : : : j: :/. . . . . . ＼　　　　　　　 　 　 　 　 .扇で隠してたりするわけです
　　 {Y´乙ノ´　⌒´　　八: : : : : : : : : :_:_:_:ノニ/ｰ=≦:Y^乙〉 . . . . . . . . ＼　　　　＼
　　 从ー　´　　　　 . : :/,＞z。＞≦: : {: : :人:〉 i｀T⌒´　 i. . . . . . . . . . . . ヽ　 　 　 ＼　　　　 .やばいですね☆
　　　 .ﾍ　 　 　 　 . : : //////{ノ_/,乙ノ⌒ ∨ /|. .',　　　 ',. . . . . . . . . . . . ..∧　　　 　 ',
　　　　　ゝ.　　　. : : イ/////////ム　 　 　 V .| . .i　　 　 ',. . . . . . . . . . . . . ∧　　　　　',
　　　　 　 　 ￣￣　　∨/////////ﾊ　 　 　 ∨,. . |　　 　 i. . . . . . . . i. . . . . .∧　　　 　 ',
　　　 　 　 　 　 　 　 /∨＞ィ〔"￣￣:，　　　　ﾏ＼j＿__ 　|. . . . . . . . |. . . . . . ∧
　　　 　 　 　 　 　 ／／{_.ィ〔＞''"´￣ ',　　 ＿__',_i_　　　￣｀ヽ . . . . . | . . . . . . ∧　　　　 i
　　　　 　 (＿＿.彡　 　 Vイ　　　 　 　 ',／　 　 　 ∨　　　 　 i. . . . ./|. . . . . . . .∧　　　　|



おしまい