Author:やる夫達のいる日常
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ルバイヤートな小咄 その3~オマル・ハイヤームという人物~
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___ 「作ってしまった勢いで放流するルバイヤートな小咄、
r ´二ニ フ、
_ / '´,. 二ノ⌒ 第三回を初めて行こうと思う」
___.-‐'´ `-i/ γ_)⌒)(⌒)
_,.< ̄ ̄ : : : : : : : : l r/´(___人__)
_,.< : : : : : : : : : : : : :l l__ノ ` ⌒´ノ
l,, : : : : : : : : : : : : : : :ノノ | |
l; : : : : : : : : : : :-─<二二´ ト |
\ : : : ̄`'''''´ノ : : : :l`-, : :`-<ヽヽ, -ーーr´ 「今回はルバイヤートの作者、
\ : : : : :'´ : : : : : l : :l :\`-‐ヽ ゝ--< lヽ、
\ : : : : : : : : : : : l : : :< : : :∨∧::〈ヽ: :、>>、 ハイヤームについて少々掘り下げていこう」
`‐,_ : : : : : : : :l : : : : :ヽ : : ∨ |:Λ | : :ヽ : : :ト-、
`-, : : : : :l : : : : : : \ : :ヽ|:::::| l : : :/ : : : : : ,
\ : :ノ: : : : : : : : : \ : .、:::|,| : / : : : :l.: : { 「ハイヤームがいつ生まれたのかというのは、長い間謎とされていたが、
V: : : : : : : : : : : : : :ヽ: ',::ll: / : : : : :l : ∧
V: : : : : : : : : : : : : : :ヽ:V : : : : : : :l : :.∧ ザヒール・ウド・ディン・アブール・ハッサン・バイハキという人物が著した
『哲学者列伝』にハイヤーム生誕日の星の配列等が詳細に記されており
それをもとに1048年5月18日であることが現在では明らかになっている」
。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。
‐- . _
-=ニ三 ̄三ニ=- `ヾ≧ 、
/ -‐==≡==- ミメ、 ヽ: . )
: . : . : . : .:_,..xrz== ―-- 、 }:/
/ . : . : . : . :,.ィ劣㌢´ )ノ/__
/ . : . : . : ._ィ升i/" ヽ⌒ヽ
; . : . : . : /⌒> '〃 / ’ }
_ | . : . : .:〃⌒Y :/ _.>x._ // }
寸≧x. !.〃彡{{i:::::::il :i ー===彡' `刈ュ / i
守三ニ≧x、:. . :〃|::ゞ=イ :li :〃 `{^℡、ミ ,′ 、 〃 , :|
'守三二ニ‘,. :从::己j :八{ ! ゞ込。》゙| ! `X / / :!
ヽ::::::::::::::::}. : .|. :ゝ._|: . l | N ∠ / / :.|
}:::::::::::,ィfヽ: |. :|. :||: . | | j }/(沁/ / i |
{::::,ィ劣//.:|. :|. :!|: . 八! { ` 7 / i l
_______,>三/ .: . :|. :| И: . | _ ´ /イ ,. i |
く三三三三才´/.: . .: ;| :! !: . ト、 `' .: イ ハ! 『1048年5月18日生まれ、
ヾ少":::// 〃. : . : ,′| | |:. .小 iヽ. . イ: . / |i /
}::::/:::/ //: >'´//: | l |:. . | }厂`¨マ爪 i|`¨7/ |l / 1131年12月4日死亡です』
×::::x ≦´ /イ: : l l !: . レ' ∨ヽ. | i| /′/´ ̄j/_「i
./ 〃 |: : :l !j : . |  ̄V∧l i|ヽ / / { lリ
/,′ |:_:_从!: . i | ‘ .Ⅵ|. ∨ ヽ.} {
//i /: :|: . 八{ .::ヽⅦ { ノ ’
/. : | \: :|: /\=‐- .: : ハ} ヘA.゙┌───────────────────────────────┐
:.: . : .| ,′/`| /: : :..\ 丶:. .:∨ハ‘│オマル・ハイヤームが生まれたのは日の出の時刻である ...│
:.: . : .| i/ : : |:{\: : : :.\. ヽ: :Vバ│ ....│
:.: . : .| |.: .: : : |j|:::::\: : : :.\ ‘,i: :..│地球から見た太陽と彗星の経度は六十三度であった │
:.: . : .|、 ___ _ ___,.|:.:.. :. : リ|::::::::::|>、: : :.\. }:j :..゙│ ....│
:.: ./l、::::::::::::::::::::::::,.!、:.:. : : : |::::::::::| : : :>、: :.ヽノ レi:: │地球からみた 太陽と木星の経度は六十度±百二十度であった .. .│
/ |三三二ニニ |:.:\:..:. .:|::::::::::|: : : : : : :`ヽ∨: |:::└───────────────────────『哲学者列伝』──┘
|三三三二ニ |:::::::::≧=|::::::::::| : : : _,. イ : : : : |:::::::| /三ニ|
〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。o ゚〇
1/10
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「今はこの投下の中でハイヤームの文学面の才能のあらわれである
ルバイヤートの紹介をしているわけだが、
ただの飲んだくれ詩人というわけではない」
。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。
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〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。o ゚〇
「アラビア語による『代数学問題の解放研究』という論文、
『ユークリッドのエレメントの難点に関する論文』
そのほかにも気象学、恒星表、インド算法による平方及び立方根の求め方の
正確度を検した書物を著すなど、多方面に様々な功績を残している」
2/10
.
「ギリシア学問の提唱者としても知られ、医学を含め『あらゆる科学に精通している』と称される。
三次方程式の解法を最初に立証したのもハイヤームだといわれている」
。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。
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メ| / / ', `ナ‐- .', λ | <|| |
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У| .|-―7´__ .|/ / レ':::::::::| | | |
小l .| l´ ̄ ̄` ⊂⊃:::>.| | | |
ヽ 守. Ⅵ⊂⊃ /`ー‐7 /≠-- | | | |
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彡斗イ.∨ ∧___≧ー≦T' L:::::::::::::::::::://__ノ ヽ
イⅣ | ∨ ∧ヽ==、フ , <  ̄ ̄ ̄ ̄ (
´Ⅳ: :l i ∨ ∧. ヽ ∨⌒∨´ ̄
Ⅳ : : `ヘ彡∨, <___ノ
V: : : : , <
斗<
〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。o ゚〇
「ジョージ・サートンという人物が『古代中世科学文化史』で紹介するところによると
ハイヤームは十三種の三次方程式を認め、そのいくつかに幾何学的解決法を用いて全てを解こうとしたそうだ」
「方程式の符号ではなく、文章表現で三次方程式の解法を理論的に体系化したということらしいが、
紹介者のほうが数学についてまったくの素人なので、数学史に関する詳細は把握できていない。
ただ、代数幾何学の創始者として、数学史にもその名は刻まれているということだ」
3/10
.
「ハイヤームの業績の一つとして、当時としては最高レベルの精度の暦を作ったこともあげられる。
この暦はジャラリー歴、またはマリキー歴と呼ばれており、
その正確さはグレゴリオ暦に比肩するとも言われている」
。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。
/
(( _
.-┘゙ー ´  ̄ ‐- 、
イ // \ ヽrュ 『当初はジャラリー歴が
/ / / / ト、 ヒ}
/ ,.イ j / i| || ` ‐- _||丶 1079年3月16日を新しい年の初めとして
/ / i | ! 斗 ー-| __ | | | || |‐-
l / | | |ム八 」⊥ _i「゛ 丨 丨i」| |! 施行される予定でした』
jハ. | | |化ソ ヽ l´ヒィ_ト | 仗ミi、|l
ヽ| } ハ| ´ ィ \{ | | ハ_ィiリ/ !
ト 、 | | ハ | ハ彡 / ,ノ
| )ハ マ冖ヽ / 乂j }._ ∠イ
| ,イ ト、 \ _ ノ ,. / イ ___/
|l l l Y {冫、 __ ... ´ / ,ハ ―┤
l| ∥ !|\/ } 〃! 卜.ー┘._
|! {. . |丨' ´| \ / | | `丶. ` 、
j / l | | ,ハ ト、| `ヽ /
, i l | | / { } r 、 レ′
j l j/ j,.イ\ 〉 Ⅵ |\,/ |
! ゙l j ノ\ \j || ハ r|
{ ハ Y'´ \ \__/ 丿 '. k|
/ ,ハ===ハ \広厶イ」 マエ|
〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。o ゚〇
「残念ながらこのジャラリー歴の採用は見送られることになってしまったが、
現在のイランで併用されているいくつかの暦のうち
『イスラム暦』の原型となっているのがこのジャラリー暦だ」
4/10
.
「さて、業績はともかく人間としてのハイヤームの性格は人づきあいが悪く、不愛想で厭世的、
上司や聖職者との間の軋轢が絶えなかった」
「かといってメインストリーム以外の存在と良好な縁を結んでいるかというとそうでもなく、
スーフィーと呼ばれる非主流派からも蛇蝎のように嫌われている」
。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。
<ヘ
\:丶
ヽ:::::`トミ .=ミ -‐…‐-
‘,:::::::::::/ _ ≧= 、 / ヾxK\:::::::ヽ
x 「::i \ヽ:レ ´::::::::::::::::::/7ー . / 廷、 ’,::::::Y
/ |:::| /:〉ノ::::::::::::::::::::/:: / `Y 廷__‘,_:_::::}⌒ヽ
((___,イ .|:::|./:厶-‐-ミ::::''"´:::: / 、 γ´ 廷「 .| ̄:ヾ: :/:.、
 ̄{ {ニ7-、`ヽ::/::::::::::: / ‐―‐-‐ ' 廷| |::::::::::ト __; ': :ーx _ -‐ ミ
__彡、/7¨ハ }::、/::::\:::::::/ ftリ }::i}::::::!::::::}}::7^ア´ ̄`Υ: : :.`ヽ: : :.ヽ
/:::/ /::::}:ヽ}へ:::::::::::\{ f/=ァ':〃:::/:::::〃V::八 : : : : :| : : : : :ノ: : : :ノ
 ̄ フ:::ア¨}:::::{ \:::::::::::\ ____ / /:::::::∠-‐…―--‐`ー┬┘…―--‐ ´
∠:::∠ ⊥_/ ゝ. __ ≧=-‐ ´ ` ‐-≦‐--‐ ´ ̄ ¨ ‐-ニ::_//
/,.イ \___ _ -―===-ミ
(({ \、  ̄ ̄ 、-‐…<`ヽ
` ー==≧==‐‐-- -‐= ニ¨  ̄`ヽ ヽ
┌───────────────────────────┐
│ハイヤームなどは、死ねば神の入り口にさえ入れないだろう .│
└─────────────【ファリドゥ・ウッディーン・アサ 】─┘
〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。o ゚〇
~読んでも読まなくても特に問題のない注釈~
スーフィー:イスラム世界における神秘主義者、神秘家。
アラビア語で”羊毛”を意味する「スーフ」を語源とする。
羊毛でできた粗末な衣をまとうことからスーフィーと呼ばれた。
イスラムが発祥した七世紀ごろにスーフィーも興ったとされるが、十世紀ごろを境にその内容が変質していったという。
もともとはコーランを主体とするイスラムの教義に従い、単独で隠棲し貧苦の中で修行を続けるものとされた。
十世紀以降のスーフィーは『自由思想家』とでも呼ぶべき人々でその目的は肉欲・感覚的な欲望から完全に解放され
貧苦に甘んじて神とともに安息することとされていた。
こうなるとイスラムさんサイドからも白眼視された。
5/10
.
「融通が利かない性格でもあったようで、
ナイシャプールに本拠を置いてホーラッサン地方の太守を務めたアフマド・サンジャールに仕えたが、
そのサンジャールからも非常にいとわれていた。
「そのきっかけは、スルタンの家系に生まれたサンジャールが病弱であったころ、
ハイヤームに病気の状態や予後の見通しを尋ねたところ」
。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。
/'"´ ̄`、ヽ,
,!/
,, , -‐-―‐‐---,,/〈__
/ _ ` `ー-、
, ' /::::/ ヽ
/ ,.':::::,.' ヽ
./ /:::::/ Y
'. ,':::::,' ハ ハ |
| |:::::| / | / |, |
! |:::::| イ ├‐‐ナ´ | フー- | | 『オイオイオイ、死ぬわあいつ』
. ゝ///∧. | レ, ―| /― _」 |
,< V////|. |. 「「 ̄「 ̄| フ「 ̄「 | l|
. /:::::::>V///.| ト、 .| ゝノ |/レ', ゝノ ,ハ /| |
/ V///| | \| ィ / リ
|::::::::::::::::::/>'''| | | /
>ー一,'>ミyト、 | > 、 r―┐ ノイ
/ / ヽミ.i| | >ー――‐< |
. / 入 ヽ.| |、 /\ | |
/ バ``ヽ、,ト イ \ .ゝ、\ ト イ ,ヘv'´ヽ
. / イ ヽヽ .| \ ゙'、,\ | / く i
/ / ハV ヽ ヽ ヽ ソ V `i /
. / イ ハ ヽ ヽ ゝ、 └‐'′
/ | j ヽ ヽ ゝ、
〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。o ゚〇
「と推断したことが、サンジャール本人の耳に入ったことだといわれている」
6/10
.
「また、ある時八歳の子供にアラビア語の詩を訳し、曲線の多様性について話をしたことがあったが、
のちにその時のことを『彼の説明はまるで親しみのないもので、性格としては狭量で、怒りっぽい人物だった』と評されている」
。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。o。。o ゚〇゚ o。
, ── 、
. /. /´
{ / 『そんなことよりおさけのみたい』
∨ . ─── 、
__ ィi〔  ̄ ̄`ヽ. \
/ / \. `
//7 / λ. ‘, ヽ
{´ /: /{ | ‘, :∨ ∧
. /: / !: | ヽ ∨ ∧
. ′ / l 、|___厶 } }
/ / {ー‐ヽ、 | \ |fミ. /
| イ! : ∨ . ! ニ___, ヽ. ! } /
| 八 i`==癶. ‘, ` ̄ ´ .|`ヽ |ノ. /ィi〔777777
|′ ヽ : ||ll ノ\{ | \!///////////
∨ハ u | |ィi〔. ̄ ̄ ̄У
代从 、__ | ト、_____/
. マ! ヽ. `ー‐′/ | |ヘ///////
| |:.:.>、_ イ. | |:.:.::7////
| |/:.:.:.:.:.::λ /| |:.:.:.{///'〕iト、
,r</| |:.:.:.:.:.:.:/ } f: : :| |:.:.:.::}/《////∧
/////| |´ ̄《/. ノ////:| |:.:.:.ノ///////∧
〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。o ゚〇 o。o ゚〇 o。
「とはいえ、学者としてのハイヤームの功績は華々しく、
スルタン・シャー・マリクが新都メルヴに建設した天文台に、
八人の学者の筆頭としてその名を刻まれていたそうだ」
「そうだ、というのは、件の天文台は都市もろともにモンゴルに徹底的に破壊され、
今では都市があった遺跡が残るだけとなっているからだ」
/ ̄ ̄\
/ _,.ノ ヽ、_
| ( ●) (●) 「仕事が幸福につながらなかった、偏屈な才人とでもまとめればいいのかな」
| U (___人__)
.| __ノ__
| _/ ___\ヽ_
人、 '-/____ ヽ |
_,/( ヽ、 __'-〈 、 ヽ | 「ダ・ヴィンチや平賀源内に比する人も少なくないが、
_, 、 -― ''" :l : :.\ ヽ,、.゙,/ヽノ} ト、
/. : : : : : : : : : :|_: :.ヽ、 ∧:::〈ヽト{ 〈j)、 そもそもイスラム文化の特徴の一つとして
丿: : : : : : : : : : : : /: : :.∨ |:::::', |: ゞニニ彡〉,
. i : : : : : : : : |: : : : : \ : : : `、|::::::|,|:〈: : : : : : : ∧ 『学者は多くの分野に通暁する存在である』というものがある。
/. : : : : : : : : !: : : : : : : \ : : :.'、:::::| : 〈: : : : : : : ∧
: : : : : : : : : : |: : : : : : : : : \: : :'.,:::|: ;∧: : : : : : : ∧ そういう意味ではハイヤームは典型的なイスラム型の碩学だと
: : : : : : : : : 丿: : : : : : : : : : :.\: :V:./-∧: : : : : : : : v
: : : : : : : : :/: : : : : : : : : : : : : : : : レ : : : ∧: : : : : : : :} いっていいだろう」
7/10
.
「そうした人生のせいか、あるいは生来の気質なのか、、ルバイヤートの中には、
生まれてきたこと自体を悔やむような詩が何篇もある」
┏━ ━┓
┏┛| ̄  ̄|┗┓
┃| ̄ もともと無理やり連れだされた世界なんだ  ̄|┃
┃| |┃
┃| 生きてなやみのほか得るところなにがあった? |┃
┃| |┃
┃| 今は、何のために来たり住みそして去るのやら |┃
┃| |┃
┃|_ わかりもしないで、しぶしぶこの世を去るのだ!. _|┃
┗┓|_ _|┏┛
┗━ ━┛
。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。o。。o ゚〇゚ o。
, ―==――--
ー――---、 / /
\ l /
ヽ 〉〉 〉ヽ λ ヽ 、 ヽ <心
::t // /-/ /_| .| > フ――――- 、 ヾ 〈
:::´::l |:::::ソ::::ヽリヽ ´ \ \ | |
::::::::`":::::::::::::::::::::::::ー-' __ i 、 \ \ | |
_:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ / _∧ ヽ ',ヾ ヽ | |
≧ー- __ノ/ ̄ t--- ' ト .T二ヽ―-- l マムy/
/ `ー、ノ l i | ィ'´ヽヽ | ', |ス tj Tヽ l | レ7/
| l / .,tォミ ヽ | ヾー=='-メ' | l | `|
| Y .V ヽツ \ :::::::::::::::::V イミ|
', i .|\ー'::::::::::、::: | / |ヲ
ヽ\ヽ |` r==、 // .| __
',` ヾ | ,-,‐ヽ // /三三三三三
_」 \ ∨ ノ イ / ̄ ̄ ̄ ̄ ―
_, ――‐ヽ 弋>、 ヽ_ノ__/ / /|≦三≧ュ_
 ̄ ̄ ̄ ̄ \ \: :ヽ l / l: : :ヽ三三三≧
ヽ ヽ: : ト、 | イ ヽ..┏━ ━┓
', ',: :ト、. | |......┏┛| ̄  ̄|┗┓
l ∧ l: | ヽ | |......┃| ̄ 嘆きのほかに何もない宇宙!お前は、.  ̄|┃
―――――――-- l /: :| | .|:/ l ,、|......┃| |┃
∨三/ヾ | /:く´| || 〃 レ'リ. ┃| 追い立てるのになぜ連れてきたのか? |┃
ヽ/,仼 /: : : ',ソ ソ i. ┃| |┃
,仼//: : : : : :|/ |.... ┃| まだ見ぬ旅人も酌む酒の苦さを知ったら |┃
`>': : : : : : :/ } ┃| |┃
〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚ o。。o ゚〇゚....┃|_ 誰がこんな宿へなど来るものか! _|┃
┗┓|_ _|┏┛
┗━ ━┛
「だからこそ、酒やチューリップの乙女に象徴される
一瞬のはかない現実に喜びを見出すべきであるということだな」
8/10
.
┏━ ━┓
┏┛| ̄  ̄|┗┓
┃| ̄ さぁ、ハイヤームよ、酒に酔って、  ̄|┃
┃| |┃
┃| チューリップのような美女によろこべ。 |┃
┃| |┃
┃| 世の終局は虚無に帰する。 |┃
┃| |┃
┃|_ よろこべ、ない筈のものがあると思って。 _|┃
┗┓|_ _|┏┛
┗━ ━┛
/ . : . : . : ._ィ升i/" ヽ⌒ヽ
; . : . : . : /⌒> '〃 / ’ }
_ | . : . : .:〃⌒Y :/ _.>x._ // }
寸≧x. !.〃彡{{i:::::::il :i ー===彡' `刈ュ / i
守三ニ≧x、:. . :〃|::ゞ=イ :li :〃 `{^℡、ミ ,′ 、 〃 , :|
'守三二ニ‘,. :从::己j :八{ ! ゞ込。》゙| ! `X / / :!
ヽ::::::::::::::::}. : .|. :ゝ._|: . l | N ∠ / / :.|
}:::::::::::,ィfヽ: |. :|. :||: . | | j }/(沁/ / i |
┏━ ━┓
┏┛| ̄  ̄|┗┓
┃| ̄ おれは天国の住人なのか、それとも  ̄|┃
┃| |┃
┃| 地獄に落ちる身なのか、わからぬ。 |┃
┃| |┃
┃| 草の上の盃と花の乙女と長琴さえあれば、 |┃
┃| |┃
┃|_ この現物と引き換えに天国は君にやるよ _|┃
┗┓|_ _|┏┛
┗━ ━┛
「美しくも官能とはほど遠いこれらのルバーイイからは、
理性からくる明快なペシミズムを感じさせる。
こういう人ってすっごい生きにくいだろうなって思う」
9/10
.
「ここまで駆け足でハイヤームの人物像をみてきたが、
彼とお友達になりたいと思った人はいるだろうか?いたとしてもハイヤームの方が嫌がるだろうが」
「最後にハイヤームが多くの宗教家にフルスロットルで喧嘩売ってるルバーイイを
二篇紹介して今回は終了しよう」
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, =二ニニヽ、 |
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┃| ̄ 天国にはそんなに美しい天女がいるのか?  ̄|┃
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┃| 酒の泉や蜜の池があふれているというのか?. |┃
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┃| この世の恋と美酒(うまざけ)を選んだわれらに、. |┃
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┃|_ 天国もやっぱりそんなものにすぎないのか? _|┃
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┃| ̄ 或る淫れ女に教長(シェイク)の言葉――気でも触れたか、.  ̄|┃
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┃| いつもそう違った人となぜ交わるか? |┃
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┃| 答えに――教長よ、わたしはお言葉のとおりでも、 |┃
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┃|_ あなたの口と行いは同じでしょうか? _|┃
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10/10
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投下は以上になります。
ありがとうございました。
駅とかはちょっと調べてからリクエスト入れます。
ってか下りたことのない駅なんてあんのかよイッチ。
乙でした
<そもそもイスラム文化の特徴の一つとして
『学者は多くの分野に通暁する存在である』というものがある。>
物の考えがゼネラリストになりやすいけどスペシャリストは生まれにくい感じなのかー・・・
投稿乙です
独特な世界観に引き込まれるなぁ
乙でした
偏屈っぷりはフェルマー(お手紙で他の数学者を煽りまくったアマチュア数学者)を思い出しますね
乙でした
暦の作成は膨大な量の観測と計算が必要な筈・・・本当に天才だったのか・・・(汗
投下の前に、前回の投下の時の読者投稿特典を。
都道府県:奈良県
指定駅:IGRいわて銀河鉄道線 御堂駅
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目障りだっただろうなあ。