皆で学ぶ、法学用語　その２　青色発光ダイオード事件やる夫達のいる日常

皆で学ぶ、法学用語　その２　青色発光ダイオード事件

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4421 ：語り人 ◆AZXXjocihFix ： 2020/06/06(土) 21:25:13 ID:Z+WEerq4

皆で学ぶ、法学用語　青色発光ダイオード事件

　　　　＿＿＿_
　　　／　　　　＼
　／　　─　　 ─＼
／　　（●）　（●）＼　　　私、青色発光ダイオードを発明しました
|　　　　（__人__）　　 |
./　　　　 ∩ノ ⊃　　／
(　＼　／＿ノ　|　 |　　　　　特許は会社が権利者となりました
.＼　“　　／＿＿|　 |
　　＼／＿＿＿／

　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　／　　　　＼
　　　　／　─　　 ─　＼
　　　／　（●）　（●）　＼　　　私に特許権の一部がいかないのはおかしい！
　　　|　　　（__人__）　　　 |
　　　＼　　　｀ ⌒´ 　　 ,／
　　 /⌒ヽ　　ー‐ 　　ｨヽ　　　　根拠は改正前特許法三十五条の三項と四項だ！
　　 / 　　　　,⊆ニ_ヽ、　 |
　　/　　／　r─--⊃、　|
　　|　ヽ,.ｲ　　｀二ﾆﾆうヽ.　|

3. 従業者等は、契約、勤務規則その他の定めにより、職務発明について使用者等に特許を受ける権利若しくは特許権を承継させ、
　又は使用者等のため専用実施権を設定したときは、相当の対価の支払を受ける権利を有する。

4. 契約、勤務規則その他の定めにおいて前項の対価について定める場合には、
　対価を決定するための基準の策定に際して使用者等と従業者等との間で行われる協議の状況、
　策定された当該基準の開示の状況、対価の額の算定について行われる従業者等からの意見の聴取の状況等を考慮して、
　その定めたところにより対価を支払うことが不合理と認められるものであってはならない。

　　／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　（ ●）（●）
.　|　　　　（__人__）　　　裁判所やで
　 |　　　　｀ ⌒´ﾉ
.　 |　　　　　　　 }　　　オッケー、認めるわ
.　ヽ　　　　　　 }
　　ヽ　　　　　ノ　　　　んじゃ、会社は200億円払ってやれや
　　　.>　　　 <
　　　|　　　　 |
　　 |　　　　 |

　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　／　　　　　＼
　　　　　／　＼　　　ノ　＼
　　　／　（●）　（●）　＼　　　会社です
　　　　|　　　　　 ,-､　　　　　 |
　　　　＼　　　 '⌒`　　　　／　　　払えるわけねーので控訴します
　　　　ノ　　　　　　　　　　　＼

　　　　＿＿＿_
　　　／　　　　＼
　／─　　 ─　　＼
／（●）　（●）　　　＼　　　　んじゃ、高裁で和解するわ
|　　（__人__）　　　　　 |
＼　　 ⊂ ヽ∩　　　　 <
　 |　 |　 '､＿＼　／　 )　　　　八億四千万でええで
　 |　 |＿＿＼　 “　／
　　＼＿＿＿＼_／

このような理解でよいのでしょうか？　みんな教えてー

4422 ：名無しさん＠狐板： 2020/06/06(土) 21:27:55 ID:y85ThY8G

本庶氏が揉めに揉めてたね…

4424 ：名無しさん＠狐板： 2020/06/06(土) 21:41:33 ID:1KLcxLTu

あれなあ、本人の言と部下や上司の言と違い過ぎていて
どうも部下の成果を握りつぶして自分の名前で発表し続けた臭いんだよな

4427 ：名無しさん＠狐板： 2020/06/06(土) 21:51:04 ID:0PaS1LRl

>>4424
青色の人？

4434 ：名無しさん＠狐板： 2020/06/06(土) 22:55:00 ID:gsP08x76

>>4421
ここで問題になったのは「職務発明」
ようは会社の従業員が会社のカネと設備を使って発明した場合でも、原始的に発明した従業員に特許権が帰属する
しかしそれでは会社はまるっと大損、それどころか従業員が他の会社に特許を譲渡しても文句が言えない
会社にしたら「こんなのやってられっか」ってなるので、この場合会社は実施権（特許を使う権利）を得る

ところが、ただ会社の実施権を認めると従業員にしたら「ワシのアイデア使い倒して会社はウハウハ、なのにワシの報酬に反映されない！」とお冠になる
そこで特許法35条の出番で、従業員は「相当の対価」を払え、と会社に請求できるという寸法だった

・・・無体財産権法なんて頭のストレージの隅っこだからこれで適切かさえ自信がない

4438 ：名無しさん＠狐板： 2020/06/06(土) 23:10:57 ID:6C0FrNN9

研究をするのがお仕事でそのお仕事で給与をもらってるんだから当然っちゃ当然ではあるが、まあ追加報酬の上乗せくらいはなあ？

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110700 :日常の名無しさん:2020/06/09(火) 00:25:35 ID:-[ ]

研究開発もそうだし漫画とかもそうだけど、当たった時のこと考えてないんだよね。
滅多にないことだから取り決めがあやふや。

110720 :日常の名無しさん:2020/06/09(火) 01:30:38 ID:-[ ]

法学学習で判例から入ったのはとても良いと思うけど、よりにもよって知的財産法かい！
アレはアレで数年単位でガラっと変わったりするから、専用の教科書が無いと基礎概念を理解するのも辛いぞ……

民法の基本から入るか、いっそ法思想史から入った方が……

110766 :日常の名無しさん:2020/06/09(火) 10:40:56 ID:-[ ]

売れても「給料制で収入が増えない」ってグチってる大手事務所の芸能人っているじゃん？
で、独立してみると、事務所が仕事とってきてくれないから、大体落ち目になる。

発明も、初めから個人で研究所を作って同じことが出来るわけではない。
会社組織でやっているからこそ、失敗したり、一度も新発明にたどり着かなかった同僚も養えている。

110779 :日常の名無しさん:2020/06/09(火) 12:47:57 ID:-[ ]

あの件で問題となって尾を引いた特許は当時から今に至るまでどの会社も使ってない有名無実な特許だったというのも有るんだけどな
あまりにも使われなさすぎで今じゃパプリックフリーになってるよ

110788 :日常の名無しさん:2020/06/09(火) 15:02:48 ID:-[ ]

こういう事は今後明文化していく必要はあると思うけど、このオッサンは今は反日左翼のいいオモチャになってるな。

110803 :日常の名無しさん:2020/06/09(火) 19:24:25 ID:-[ ]

-用語
・通常実施権
特許の非独占的実施権。契約に拠らないものに法定通常実施権があり、職務発明によるものと先行実施によるものがある。
・専用実施権
特許の独占的実施権。これを設定すると、特許権者も特許を実施してはいけなくなる。

（現行法前提だが）本スレ4434氏の言う通り知財の特許法の職務発明の問題だが、ここで問われたのは実施権の所在と経済低利益が充分かの有無。
特許は基本的に発明者に特許登録の権利が発生するので、これに拠れば会社の指示で行われた研究だろうがなんだろうが基本的に特許は研究者のものとなるわけだが、それでは技術投資している企業にとってはあんまりなので、特段の取り決めがなければ職務発明については使用者側には法定通常実施権が認められる。この時点(発明・特許取得時)で、会社側が特許を用いて業を行うことについては問題ない。
ここで問題なのは使用者は発明者に相応の経済上の利益を与えなければいけない点(金銭に限らず、昇進などの地位的なものでもいい。)。
判決で何億も払えって言われたのは、いわんや青色発光ダイオードは世紀の発明だっただけに、通常の昇進や昇給や一時金等で得られた利益では不十分だったと判断されたんだろうなぁってのが個人的な所感。
氏と会社との関係とか、特許の形態が通常実施権の許可だったのか、はたまた専用実施権が設定されていたのかなどは詳しく研究したことがないので知らないが、それを抜いて考えても、職務発明によって発生した特許を会社が正当に実施したところで、のちのち発明者の利益が不合理・不十分だと判断された場合は会社は追加で利益給付を行わなければならないということを示した事例だと考えられる。
上記所感を発明者の利益をより強く保護しているととらえるのか、または特許という将来的に当たるかはずれるかわからないものについて、会社がしなければならない経済的利益の給付に不透明・不確実性(どれくらい利益を与えなければならないかがわからないという点)が生じていると考えるのかは、論者各人がどっちの論点に立つかに拠るのでなんとも言えぬ。議論としてはどっちもありだし。
ともあれ、発光ダイオード事件は世紀の発明という稀有な例であって、一般的な職務発明とはちょっと乖離してるかなってのはある。議論に使うのはいいとして、学習に使う事例としてはちょっとむいてないのでは…

110913 :日常の名無しさん:2020/06/10(水) 16:23:29 ID:-[ ]

青色発光ダイオード事件の論点は金額。
もともと一定の金額を求められるのは、当たり前だったので、問題は金額。
それまで慣行で少額でしかなかったのが、大金が認められたので話題になった。
人材の海外流出なんかもあったし、諸外国に合わせたんだろうね。

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